BBCの子供乱入事件動画に見る国際結婚家庭「あるある」
今更ながらですが、今週のこのBBCの「事件」。
今朝も動画を見ながら笑っております。
真剣に仕事をしている(テレビ生中継中)父親の仕事部屋に、ヤッホー!とゴキゲンで入ってきちゃう子供。
その後に「ボクもー!」とばかりに歩行器で入ってくる二人目の子もまたかわいい!
さてそんな楽しい気持ちはいったん措いて(?)おいて・・・
既にご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、子供を追いかけてあわてて部屋に入ってきた東洋人の妻(韓国人だそうです)の事をナニーさんやベビーシッターだと勘違いした視聴者が当初かなりの数いたようです。
白人系のハーフの子供を持つ東洋人のお母さん(日本人女性も含む)は、しばしば周りの白人にそういった誤解をされることがありますが、この「BBC事件」ではそれがあらわになった形ですね。。その背景には「子供と母親の人種は同じのはず」または「白人男性のパートナーは白人女性のはず」という思い込みにはじまり、「アジア系の女性だから『どうせ』メイドかナニーか何かだろう」という白人側の偏見から来るものもあります。
・・・と、動画一つで色々「人種がらみの偏見」について考えさせられましたが、もう一つ女性として気になるのは、もしこの中継していた教授が「男性」ではなく「女性」だとしたら、世間のリアクションはどんなものだっただろうか・・・?という点。
もしかしたら「仕事中ぐらい子供を預けましょうよ」とか「だから女が仕事すると・・・(こういうことになっちゃうんだよなあ)」みたいな呆れのリアクションがあったのでははいか?なんてひねくれた私としては想像してしまいます。
素直に『笑!』と多くの人がなったのは、当事者の教授(ロバート・ケリー)が「男」だったから、というのもあると思うのです。「子供に邪魔される教授やビジネスマン」というのは非常にレアだからこそ、笑いがとれたのではないでしょうか。
これが「子供に邪魔されるママ」だとしたら、世間ではなんというか「よくあること」と見なされてしまっているフシがあるので、その場合、笑いはとれたのかな・・・・?
みなさんは、どう思いますか?
・・・・いずれにせよ楽しい動画をきっかけに色々と考えることができました(笑)
みなさん、よい週末を!
サンドラ・へフェリン
★追加★
ちなみに後日4人でまた動画に出たようで、こちらもかわいいです。ご覧下さい。
コメント
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あ、全然ひねくれてなくて、全くそうだと思いますよ。ちなみに私はいくら子供を職場に連れてこなくて、私でなくて夫が子供を基本的にみてると言っても、自分自身妻やパートナーと同様かそれ以上に面倒を見てる男性以外には基本的に信じてもらえず、すぐに「子供は大丈夫?」って聞かれました。(女性、特に自分も母親であり、そういう男性をパートナーに持っていない女性はさらにそう。)呆れます。これだから子供がいるって言うのも嫌なんだよね。
1:29 PM かぐや -
かぐやさん
当事者(働くお母さん)からの声、大変貴重です!コメントありがとうー。周りの(ときに「よかれと思っての」)思い込みが実は厄介だったりするの、なんとなく分かる気がします。。★サンドラ★2:55 PM サンドラ・へフェリン -
・・・それにしても、家で仕事をするのが初めてではないはずなのに、「どうして、子どもにきちんと理解させておかなかったのかしら?」「万一のために鍵を付けておかなかったのかしら?」というのが、素朴な疑問です。
「おばあちゃんとスカイプしてるのかと思った」という女の子の理由は確かに微笑ましいけど、私の周りでは幼児期からきちんと「親が家で仕事の時や来客時には自分の部屋で静かにする」と教えているし、そうできているので、複雑な気持ちで眺めた動画です。
6:02 PM ki -
kiさん
コメントありがとうございます!
・・・厳しいですねえ!おっしゃることは、ごもっともなんですけどね。
でも「言い聞かせる」もむずかしいですよね、ときに。家で約束を守って、「いい子」にしているけど、そのストレスで外で友達をいじめる子もいるし。
「約束を守らせる」のは長期で見ると大事だし、子供が約束を守ってくれると、親は楽ですけど、だからといってオーライではないケースも残念ながら多く見てきました。★サンドラ★11:03 AM サンドラ・へフェリン -
はじめまして、ツイッターでフォローしてます、かすみです。
BBCの動画癒されます。パロディ(ダースベイダー版がお気に入り)もいくつか出てるみたいで、それもそれで面白いです。ツイッターで、子供達を部屋から連れ出した女性は「ナニーだ」というコメントが出てきた時はすごく残念な気持ちになりました。子供達の顔をよーく見たらアジア系の血を引いている事に気づくはずなのに、「この女性はただのお手伝いさん」と決めつけられている・・・
今年で交際4年目を迎えるアフリカ系アメリカ人の彼とは結婚の話もしていて、将来子供を私が連れている時に周囲にはやっぱりママではなく、「ベビーシッター」だと勘違いされるのではないかと心配です。彼はそんな人の事は気にするなと言っていますが、実際ママになったらすごいストレスになりそうです・・・ハーフやクォーターの皆さんにもそんな経験はおありでしょうか?親と似てないと言われるとか、保育園に親が迎えにきたのに不審者扱いされるとか・・・
3:00 PM かすみ -
かすみさん
コメントいただき、ありがとうございます!
親と子の「人種」がパッと見て違うと、周りに誤解されたりというのは、残念ながらよくありますね。。空港などでは時にシビアな疑いをかけられる事もあるようですので、これもまた別途いつかコラムに書きたいと思っています。
かすみさん、雑音に負けずにがんばってくださいね!応援しております。★サンドラ★11:00 AM サンドラ・へフェリン -
これ、ちょっと騒がれすぎだと思う。どうして、素直に笑える動画として
受け止められないんだろう?ただ可愛い動画だけじゃダメなの?なんかこねくり回して物事を難しくしてない?と思います。BBCも、ちょっと騒ぎすぎ。この家族を放っておいてあげてほしい。幸せな家族に水を差す行為は好きじゃないです。9:28 AM Miko -
Mikoさん
こんにちは。
「かわいい!」と笑いながらでも、色んなシビアなことについて考えるのは悪いことではないと思いますけどね。
「ハーフ」というテーマにしても、「あのハーフの子供、かわいい!」という感想を持ちながらも、「ハーフとバイリンガル問題」「ハーフと国籍問題」「ハーフとイジメ問題」などについて考えるのはとても大事なことだと思います。★サンドラ★10:53 AM サンドラ・へフェリン -
私は、このシーンをテレビで見ました。その後、特に奥様に関して多くのコメントが寄せられているということは全く知りませんでした。が、本当のところ、私もこの女性はお手伝いさんだと思っていました。私は、一瞬テレビで見ただけですので、子供たちの顔は良く見えませんでしたし、人種の判断はできませんでしたが、奥様の飾りも何もなく、顔に落ちないようにきちっと後ろで結んだ髪型、家の中で着る普段着(このビデオは家の中で撮影されたものですから、これは当然)、そして「これは大変!」と慌てる仕草が、私にはお手伝いさんに見えたのです。
インタビューに答えている男性を見る限りでは、奥様がいらっしゃるなら、慌てて子供の後を追ってきた女性よりもずっと年上で、もっと落ち着いた人だろうと勝手に思っていました。
5:33 PM SKM -
こんばんは!はじめてコメントさせてもらいます。
今回の動画、こういう話もあったという事を今はじめて知りました。
色々な先入観はまだまだあるのかな、と感じました。実は僕もハーフ(日本とフランス、ほぼ日本語のみです)なのですが、僕の色々な経験から考えると人種でカテゴライズすることをやめる、もっと言えば世界的に国際結婚や異人種間結婚なども増えているようなので、人種という概念を忘れるくらいがちょうど良いのかな、と思いました。そうすればこういう事もなくなるのかもしれません。
「Aさんは白人系だから~、Bさんは東洋系だから~だろう」という感じではなくて
「Aさんはこういう人で、Bさんはこういう人だよね」と個人をちゃんと見てあげる感じです。なぜそう思うのかというと、今振り返ると小さいころの何か「もやもやしたもの(はっきり言ってしまえばコンプレックスなのかもしれません)」の原因のひとつが人種への先入観があったからではないか、と思ったからです。もちろん表に出るほどではなかったですし、先入観もどこまであったかは今となっては解りませんが、ある程度はそういう部分もあったように思います。人種という概念を意識すると、どうしてもカテゴライズしてしまう事がでてきてしまうように感じます。
もちろんこれは僕個人の、しかも素人の意見ですから、正しいかどうかは全く解りませんし、強い主義主張ではないです。ただ、なんとなくこう思いました。もし余計な書き込みだったり、不愉快な思いをさせたら申し訳ないです。もし良かったら、お返事ください。
11:53 PM マックス