私がずっと感じてきたこと。それは、世の中の人達がハーフに対して持っている「イメージ」と、実際にハーフとして生きる「現実」の間には相当なギャップがある、ということ。
世間が抱くハーフのイメージは「ハーフはバイリンガル」、「モデルさんにはハーフが多い」など華やかなものが多いようですが、ハーフの現実は色々大変なことも多かったりします。色々話し合うことで、そのズレというか、ギャップを少しでも埋めていけたらいいな!そんな思いからこのサイトを立ち上げました。テーマ別にコラムも書いてますので、ぜひご覧ください。

NEW21世紀なのに【地毛証明書】

2017.5.11

先週末こんな記事がアップされていました。

弁護士ドットコムの記事。

都立高の6割で「地毛証明書」提出させる…弁護士「不合理な差別を助長している」

そして4月末の朝日新聞DIGITALの記事。

「地毛証明書」、都立高の6割で 幼児期の写真を要求も

「地毛証明書」・・・昭和の時代ならまだしも、今の時代に堂々とこういうことをやってしまう学校に悪い意味でびっくり。

そして「ハーフ」としてはこういう感覚(「地毛証明書」をいまだに堂々と保護者も巻き込んで生徒に提出させている学校の感覚)は許しがたいですね。

「間違った指導」を避けるために、髪が天然パーマの人や髪が茶色の人に対して、「裏付け」をとるため【幼少期の写真を提出させている】とのことですが・・・もう、どこからツッコんでいいのかわかりません。。だいたい、西洋人の子供に関しては(ハーフも含む)、髪の色や質は年齢とともに変わっていく人も多いです。

私が育ったドイツでも、小学校低学年の時は、金髪だったのが、何年かすると自然に茶色になっていたり、逆に、南の島で長い休暇で太陽にあたっていれば、ドイツに戻った時に髪の毛が前より明るい色になっていた子もいました。夏と冬とで髪の色が自然に違う子もいました。もちろん染めているのではなく、日照時間の長い夏に髪が多少明るくなるためです。なので、幼少期が黒髪だったから&直毛だったから、数年後の中学生や高校生の時も髪が黒髪で直毛のハズ、というのはハーフやクオーターなどが多い今の世の中、そもそも「裏付け」として成り立たないと思います。

色んな意味でびっくりぽんです。

だいたい「地毛証明書」はもとより、「頭髪についての申請書」だなんてネーミングもちゃんちゃらおかしい。頭髪に関する「申請」?これ、英語にもフランス語にもドイツ語にも訳せません・・・。内容がおかしすぎて。

余談ですが、「目の色」に関しても、西洋人(ハーフも含む)は赤ちゃんの時と、幼稚園ぐらいの年齢、それからその後、と変わる人もいますし、人の容姿に教育機関(それは学校)がイチャモンつけること自体が教育上よろしくないと思うのですが、どうなのでしょうか。

そのうち、まつ毛が長い人に対しては、ツケマじゃないかどうかをチェックするために、幼少期の目のアップ写真を添付、なんてことになりやしないか心配でございます。

それでね。先ほどの「髪の毛」に話を戻すと。

黒人と日本人のハーフの子で、顔は肌の色も含めて日本人っぽいけれど、髪の毛だけ黒人風(パーマをかけているみたい)なんていう子もいますし、

そういう子がいちいち「疑い」をかけられる状況自体が問題です。

逆に両親はお父さんもお母さんも日本人風の見た目&髪質だけど、生まれてきた子供が、ひいおじいちゃん(黒人)の髪質だったら、

「両親は日本人なのに、なんで君だけ、外国人風の髪の毛なのか。」などとあらゆる「疑い」をかけられそうです。そういう場合は、ひいおじいちゃんの写真を添付すれば信じてもらえるのでしょうか。

・・・色んな疑問がわいてきます。

色々と書いてしまいましたが、「地毛証明書」「頭髪についての申請書」も、あとはこれらのものを今後どのようなネーミングに変えたとしても、その裏にある発想自体が、世界(先進国や民主的な国家)の常識(人権にまつわる「常識」)から、悪い意味でかけ離れているものだと思います。

国と国を越えて移動する人も多くなったグローバルな世の中・・・であるはずなのに、いったい何を考えているんだか。。

誰か当事者の親が裁判でも起こして騒いでくれないかしら。。なんて、ひねくれ者の私としては思ってしまいます。(自分で制度を変えるコネクションが無くすみません。)

サンドラ・ヘフェリン