気になったニュース

2016.1.19

今日、気になったニュース。

それは、

白人独占のアカデミー賞、スパイク・リー監督がボイコット表明

確かに「審査員」に関しても「選ばれる俳優さん」に関しても白人だけ、となると、「たまたま」とは言えないですよね。いえ、選んだほうの白人、そして選らばれたほうの白人は「これは、たまたまなんだ」と思うかもしれません。けど、そこからまるで当たり前のように除外された人々(黒人の俳優さん)にとってはなんとも理不尽ですよね。非常に考えさせられます。「選ぶ側」の人種が偏ると、(アカデミー賞に限らず)色んな場面(コンテストや仕事現場、教育現場)でこういう事が起きやすいわけで、グローバル社会の今、真剣に考えていかなければいけません。

たとえば、アカデミー賞やコンテストの場合、「選ぶ側」とは「審査員」ですが、仕事の場において「選ぶ側」は「面接官」だったり「上司」です。どういう人を採用するか、また採用した人の中で誰を出世させるか、となった時に、本来の能力以外のところでフィルターがかかって、「自分と同じ人種に属する人を優先する」という感覚で無意識的に動いてしまうケースもあり、これは本来問題視しないといけないのですが、実際のところ、現在は多からず少なからずそれ(自分と同じ人種の人を無意識的に優先してしまう)が現実だったりもします。教育現場に関しても、学校の教師や教頭、校長などに、様々なルーツを持った人もいたほうが風通しがよくなるのは言うまでもありません。たとえば生徒に「(容姿の面で)自分とは違う人にも優しくしましょうね」と諭したところで、「お上」である先生や教頭、校長などに「容姿が違う人」が一人もおらず、ルーツもまた全員が同じ国にあるとなると、なんだか説得力に欠けるかもしれません。

さて、ちょうど一年前ぐらいに「欧米の美的感覚」というコラムを書きましたが、美的感覚にしても流行にしても、人間、こういったアカデミー賞などというものに少なからず影響されてしまうものなので、華やかな場において、ある人種(今回の場合は黒人)の登場回数が少ないと、必然的に世界の多くの人々は、登場回数の多いほうの人種(白人)のことを“美しい“と思ったりスタンダードであると思ったりしてしまいます。これが悪循環となり、また次回も「白人を美しいと思ったから選んだ」な~んてことが無意識のうちに繰り返されてしまうと、これは当たり前ですが今回のようなよからぬ結果をもたらします。

なのでこのニュース、「ハーフ」を扱っているわけではないのだけれど、ハーフとしても非常に考えさせられるトピックだと思います。

さて、ハーフに関するニュースといえば、色んなところで炎上していますので既にご存知の方も多いかと思いますが、お正月に放送されたフジテレビの番組「ワイドナショーSP」での古市憲寿氏(社会学者)の発言(「ハーフは劣化が早い」)が話題になりました。このことについても近々書いて後日ここにアップしたいと思います。

今年も色んなニュースを追いながら「ハーフ」について発信していきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

サンドラ・ヘフェリン

☆★お知らせ★☆
明日(1月20日(水))の午前10時5分より文化放送「くにまるジャパン」に出ます。テーマは・・・・「ハーフ」です!いまスポーツで大活躍の「ハーフ選手」が話題になっていますが、ハーフがスポーツ万能って本当?!・・・という話も含めてお話ししていきたいと思います。ぜひ聴いてください。

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