国籍に関するニュース

2015.3.11

今日で東日本大震災から4年ですね。今日、2:46時には亡くなった方を想い黙祷したいと思います。

 

さて、ハーフの皆さんにとっては非常に興味深い「国籍」に関する判決が最高裁で出ましたので、リンク及びテキストを以下(※1と※2)に貼り付けます。

 

(きのうのニュースです。一日遅れてのアップで、すみません。)

※1

国籍法規定は「合憲」=最高裁が初判断―父日本人の比出生者ら敗訴

 

片方の親が日本人の「ハーフ」で外国生まれの場合、生後3ヶ月以内に両親が日本大使館に届出をしないと日本国籍を失いますが、届出を出しそびれた結果日本国籍を失ってしまった日比ハーフ達が国を訴えていました。今回、国は記事にもあるように、両親による意思表示の期間についても配慮がされているとして、差別には当たらないと結論づけています。つまり、訴えていたハーフ達が負けた形です。

 

最高裁が出した判決は受け止めなくてはいけないですが、個人的な気持ちとしては「親の出し忘れによって、子が被害を被るのは理不尽だなあ」というのがあります。

 

国籍に関しては、今回のように、残念ながら「親の責任」とされるところが大きいので、ハーフの子を持つ親御さんには子供の誕生直後にキチンとする(届出をキチンと出す)ことが求められますよね。

 

それにしても、今回の国籍の話、お金や教育の話ではないものの「格差」そのものですね。というのは、極論ではありますが、例えば、ハーフの子供Aは「親がキチンとしていて、3ヶ月以内に届け出を出したから日本国籍を持てる」けれども、ハーフの子供Bは「親がだらしないから子供の届出を出し忘れ、その結果日本国籍は持てない」というようなことになってしまっているわけです。キチンとしていない親のもとに生まれた子供に関しては、子供本人が後にどう頑張っても生まれた時の状態(日本国籍を持っている状態)には戻れないというある意味理不尽な現実。親がだらしないと、子供は後にどんなに努力をしても、親のだらしなさを「なかったことにはできない」ということでもあるので、負のスパイラルになってしまっていますが、それも運命なのでしょうか。

 

色々と気になるニュースでした。

 

 

サンドラ・ヘフェリン

 

※2上記のリンクは時間が経つと読めなくなってしまいますので、テキストも以下に貼り付けますね。

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国籍法規定は「合憲」=最高裁が初判断―父日本人の比出生者ら敗訴

時事通信3月10日(火)14時52分配信

国外で生まれ外国籍を取得した日本人の子について、3カ月以内に届け出をしないと日本国籍を失うとした国籍法の規定が、法の下の平等を定めた憲法に違反するかが争われた訴訟の上告審判決で、最高裁第3小法廷(大谷剛彦裁判長)は10日、「違憲とは言えない」との初判断を示した。国に日本国籍があることの確認を求めた原告15人の訴えを退けた。裁判官5人全員一致の意見。
訴えていたのは、7~28歳のフィリピン生まれの男女で、いずれも父が日本人、母がフィリピン人の嫡出子。出生時に両国籍を取得したが、両親が期間内に出生届を提出しそびれ、日本国籍を失った。
第3小法廷は「形骸化した日本国籍の発生を防止し、二重国籍を回避するという規定の目的は合理的だ」と指摘。両親による意思表示の期間についても配慮がされているとして、差別には当たらないと結論付けた。

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コメント

  • ハハハ、私も そのだらしない親です。
    長女の時は、 国外に住んでいて3カ月以内という規則を知らなかったので、日本に帰る予定があったため、「その時にしよう」と思って失敗しました。 結果、何も困る事はなかったですが、 他の子供達には、 一応日本国籍をとりました。

    私自身があまり日本に根っこのない家族 (父は生まれた時は日本人じゃなかった)ので、どうしても日本人になりたかったら、 日本に住んでそこから努力していけばいいさ、 と思っています。 とりあえず 自分の国はここにあるのだからこっちで立派な大人になればそれで良いと思っています。

    日本には、 親戚が私の妹以外は従兄も姪も甥もいないので、 あまり根っこがないという事情もあります。

    7:38 PM きいろ
    • きいろさん、
       
      こういうシビアなテーマにもコメントくださって感謝しておりますm(__)m
       
      子供が生まれたばかりだと親も体力消耗しますし、忙しいですし、親側の事情も色々ありますよね。
       
      きいろさんのケースはとくに深刻ではないのかもしれませんが、これが例えば日本国籍が無いために発展途上国の貧しい地域に住まざるを得なかった、その事により色んな(教育などの)チャンスが閉ざされた、となると話はまた変わってきますよね。★サンドラ★

      5:21 PM サンドラ・ヘフェリン
  • あ、 でも親の出し忘れによって、 子供が被害を被るのは、 理不尽だと思います。

    7:39 PM きいろ
    • きいろさん、
       
      そうですね、悪いことが重なって、国籍が無い事でその国に住めない、その国の教育が受けられない、などなどが重なると本当に悔しいでしょうし、そこは訴訟まで踏み切った人達(日本とフィリピンのハーフの人達)の気持ちを考えると本当に理不尽だなとは思いますね。国の制度的には「仕方ない」ことなのかもしれないですけど。★サンドラ★

      5:23 PM サンドラ・ヘフェリン
  • そうなんです。いつの時代も子供に罪はないわけです。個人的には、せめて親の国籍だけは大人になっても取得できる権利があったらどれだけいいか、と思ってしまうのです。それに3カ月って日本で手続きをするにしてもすっごく短いと感じてしまいます。何とかならないの?と思うのは私だけでしょうか?
    うちの場合、3か月以内に申請をしなくてはいけなかったのは、日本国籍だけでした。前にも書きましたが、バングラデシュでは両親のどちらかがバングラデシュ国籍であれば、自動的にバングラデシュ国籍になります。幸い、うちは娘の両方の国籍は確保できました。
    私の場合、幸いだったのが、娘が生まれた時に、「孫の面倒なんか見ない!(生まれる前です)」と散々文句を言っていた私のお父さんの態度が180度変わって、生まれてから1週間後に地元の市役所に手続きをしに行ってくれたのです。今から考えると、孫が想像以上に可愛かったのもあるのでしょうが、私一人だと結構手続きが大変だったと思います。
    じいじとばあばからしたら、可愛い孫が国籍の問題で後に苦労をしないように、という配慮もあったでしょうし、うちの旦那さんがとっても頼りなく見えたのでしょう(苦笑)。結婚を反対していたものの、孫が生まれてしまったからには、ほっておけなかったのかも知れないし、ちゃんと手続きをしなかったばっかりに、子供が日本国籍が取れなかった、上記のようなケース(一部かも知れませんが)を知っていたのかも知れません。
    場合によったら親の意識以上に、うちがそうだったからかも知れませんが、じいじばあば、親戚のサポートなど、見えないところが国籍取得か否かの分かれ道になることもあるのでは?とも思ってしまいました。

    11:32 PM Jannat
    • Jannatさん、
       
      コメントありがとうございます☆
       
      そうなんです。Jannatさんのように、おじいちゃんおばあちゃんに届出を頼めたり、というのはラッキーなんですよね。恵まれている。届出を出さなかった親の中には「出せかなった」人もいたのだと想像します。こういう書類の際に頼れる家族や親類がいなかった、などなど。そう考えると本当に負のスパイラルですよね。
       
      なので、Jannatさんの書いていた
       
      >場合によったら親の意識以上に、うちがそうだったからかも知れませんが、じいじばあば、親戚のサポートなど、見えないところが国籍取得か否かの分かれ道になることもあるのでは?とも思ってしまいました。
       
      ↑に同感です。
       
      上のコラムに「親のだらしなさ」と書いたので、キツイ印象を与えたと思いますし、子の届出を出さなかった親の全員が「だらしない」わけでもないと思いますし(親にも各自事情がある)、そのあたりのことをまた近々コラムにアップしようと思います。またのぞいてみてくださいね★サンドラ★

      5:29 PM サンドラ・ヘフェリン
  • 私は、日本人の子供としてブラジルで生まれました。両親は国籍留保の届出をしないと日本国籍を取得できないという規則を知らなかったらしく、日本国籍を持っていませんでした。3歳のときに両親が日本に帰国し、私も日本で育ちました
    両親からは、16歳になったら自分で国籍を選びなさいと言われていましたので、高校生のときに日本に帰化する、という手続きをしました。手続き的には帰化で、生まれながらの日本人ではありませんが、帰化する前にも後にも何の不自由もありませでしたし、今も不自由はありません。

    p.s.
    NHKのまいにちドイツ語、楽しく聞いています。

    10:56 PM Hiroto
    • Hirotoさん、
       
      NHKラジオ「まいにちドイツ語」を聴いてくださってありがとうございます♪私も今朝聴きました~。
       
      Hirotoさんは、だいぶ経ってから日本に帰化され、それで現在はなにひとつ不自由を感じていないとのこと、それは、めでたしめでたしですし、よかったです!
       
      が、後々家族の事情など様々な理由から、この「日本への帰化」が上手く行かない人もいることを忘れないでほしいです。帰化したい人が全員帰化できるわけではないのです。
       
      かわいそうなことに、親によって一度「負のスパイラル」に陥ってしまった人達(の一部)は成人してからも帰化の条件を満たしていない事があります。なので、「親が申請を忘れたら、子供本人が後で自分で帰化すればいいじゃん」みたいな考え方をハーフの子供のいる親にはしてほしくないですね。子供が赤ちゃんのうちに「親が」積極的に動くことを義務と感じてほしいです。
       
      ・・・と色々書いてしまいましたが私の考え方でした。今後もよろしくお願い致します。★サンドラ★

      10:51 AM サンドラ・ヘフェリン
  • サンドラさん、こんにちは。
    3ヶ月というのはとても短いように思います。家族の協力がない場合は難しすぎるのではないでしょうか?

    それはそうと、ミスユニバース日本代表が長崎出身のハーフの方になったそうですね!たった今、FBで知りました。
    日本代表でハーフの方が選ばれたことに『日本も国際的な考え方になってきたんたなー』と嬉しく思いました。
    が、そのFBの記事のコメントをみると皆さんの心無いコメントに怒りを覚え、悲しくなりました。
    『外人!』『日本人じゃない。』などと書かれていたからです。
    では、彼女は何人なのでしょか?彼女は長崎で生まれ育った日本人なのだから、日本代表になって何が悪いのでしょうか?
    どこへいっても外国人あつかいされる彼女が不憫でなりません。
    美人へのひがみもあるかもしれませんが、もう少し、考え方を変えて欲しいと思いました。
    サンドラさんはどう思われますか?

    3:06 AM Yumi
    • Yumiさん、
       
      コメントありがとうございます。たしかに3ヶ月という期間は子供が生まれてバタバタしている親の事を考えると短いように感じます。が、現在は残念ながら、その3ヶ月が法律なので、自分の子供がゆくゆく損をしないように、その3ヶ月の間に親が国籍について積極的に動くべきではないでしょうか。
       
      それからミスコンの話、書いて下さってありがとうございます!宮本エリアナさん、とってもステキですよね。キラキラしてます。ちなみに日本語の名前は磨美子さんというみたいですよ♪宮本磨美子さん。
       
      私も今回のミスコンの話(宮本エリアナさんについて)書きましたので、ぜひこちらもご覧になってください。
       
      今後ともよろしくお願いいたします★サンドラ★

      11:00 AM サンドラ・ヘフェリン
  • まず個人的な経験から書きますと合憲とここでは判断されたものの
    実際政治家と法務省を巻き込めば将来的に1年ほどかかるけど
    20歳まで自分の意志で取れる方法があります。
    こちらの場合親の職業が原因で大使館のバカな国三出向職員に
    難癖をつけられて3か月以内に受理されなかったのですが
    こちらがやり取りをすべてICレコーダーに取っておいて
    某強面の弁護士と某代議士と一緒に1年ほど法務省や外務省と
    やりあって取得しました。日本の場合縦割り行政 国籍は法務省
    戸籍は総務省 パスポートは外務省となっているので
    3か月どうのこうの言っても日本本国の役所に議員と行って
    出してしまえばなんとかなりますよ。所詮彼らだって小役人
    議員に睨まれれば終わりですからね。

    4:28 AM JAMES

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