子供の連れ去り問題(国際結婚)

2011.9.5

今朝のヤフーのニュースで国際結婚のカップルの間にできた子供の連れ去り問題についてニュースがありました。以下がリンクです。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110905-00000005-jij-int

これは、アメリカと日本の事について書いているけれど、実は日本と他の国の間でも似たようなケースは多い。

国際結婚やハーフというと、バイリンガルとか、二つの文化を持つ、とかそういうポジティブで華やかな事がクローズアップされがちだけれど、その「裏側」には色々あって、これなんかは正に深刻な問題ですね。こういう問題について世間ももっと関心を持ってほしいな。

日本とアメリカの国籍を持つ子供は、アメリカの国からすれば、れっきとしたアメリカ市民。そうした二重国籍を持つ子供を日本人のお母さんが日本に連れて帰りアメリカに戻さないケースが増えていて問題になっている、とのこと。

これは複雑ですね。中にはアメリカ人の夫にDV(ドメスティック・バイオレンス)に遭い、その結果子供を連れて日本に帰国したお母さんもいる。

こういう問題って・・・本当に複雑で、どちらの立場に立てばよいものか私自身は悩みます。女性として(子供と一緒に日本に帰国する)お母さんの気持ちも分かるし、かといって父親も子供に会いたいだろうし。そこには日本という国とアメリカの国の法律の事も関係してきて、、、、、でも一番気の毒なのは・・・子供だと思います。両方の親に愛されているからこそ、親は「子供を返せ!」とお互いに戦うのでしょうけど、子供はどんな気持ちなんだろうか。

ニュースを読んでいてそんなことを考えた。             サンドラ・ヘフェリン

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追記:上のリンクは時間が経つと読めなくなるかもしれませんので、内容を以下にコピーします。

子連れ去り問題で関係悪化も=日本の「認識不足」に懸念―米国務次官補が単独会見

時事通信 9月5日(月)2時55分配信

 【ワシントン時事】キャンベル米国務次官補(東アジア・太平洋担当)は4日までに時事通信と単独会見し、国際結婚の破綻に絡む子の連れ去り問題について「日米関係の主要課題になっている」と表明、「日本で問題が広く認識されていない」と懸念を示すとともに、早期に進展がなければ、両国関係悪化につながる恐れがあると警告した。
 米政府は、日本人の親が米国籍を持つ子を配偶者に無断で日本に連れ帰るケースが相次いでいることを重大視。事件解決の手続きを定めたハーグ条約への早期加盟を迫ってきた。日本政府は5月に条約加盟の方針を決めたが、これまでのケースへの対応では進展がない。
 同次官補は、バイデン副大統領が8月の訪日時に菅直人首相(当時)との会談で、事態の緊急性を指摘したことを明らかにした上で、野田新政権とも「最も高いレベルで協議を行う」と述べ、首脳級で日本に対応を求めていく方針を示した。

 また、米政府が北朝鮮拉致問題で日本を支持してきたことに触れ、「状況は非常に異なるが、最愛の人が家族から引き離された点は共通する」との見方を示し、「人間的視点」で責任ある検討を行うよう訴えた。
 さらに「強固な日米同盟が両国にとって最善の利益」とした上で、米議会内で対日圧力強化の動きが出ていると警告。これまでのケースへの対応で進展がなければ「他の法的手段を検討する用意がある」と強硬措置も辞さない構えを示した。

 日本国内ではハーグ条約に加盟した場合、配偶者暴力(DV)を逃れて帰国した女性が、子供を連れて元夫の国に戻らざるを得なくなることから、加盟には依然反対意見が根強い。このため条約批准に向けて整備中の国内法では、子の返還拒否事由にDVを明記することにしている。

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コメント

  • 離婚夫婦の子供たちの扶養と親権問題は、国籍に関係なくすっきりした解決が難しい問題です。夫婦は別れてしまえば他人ですが、子供はそうはいきません。理想は子供が、自由に父親や母親に会いに行けることなのでしょうが、国際結婚の解消とともに遠く離れてしまうと、今生の別れになってしまうこともありますよね。「不吉」とか「縁起でもない」って反論されそうですが、結婚も契約の一つです。婚姻関係を結ぶ際に予め決めておくことができたら良いのかなぁとわたしは思います。特に、異なる国籍を有している場合は。国内法を改正して、婚姻届を受理する条件にしたらゴタゴタも減るかもしれないとも思います。でも難しいよね。

    11:57 AM asariya38
    • asariya38さん
      同感です。「その時(離婚時)になったら話し合う」という事が上手くいかなかった結果が子供の連れ去りや誘拐なのですから、結婚時にこういった問題も含めて何らかの形で決めておく事ができたらよいのですけどね。
      このあいだ二重国籍(アメリカ×日本)の子供を日本に連れ去った日本人の元妻に対し、子供の父親がアメリカで訴訟を起こした結果、アメリカの裁判所が4億9千万円の支払いを日本人の元妻に命じる判決が出ました。日本の感覚で言うと信じられない額ですが、そういう事もあるという事を頭のどこかに入れておかないと国際結婚はダメなのかもしれませんね・・・★サンドラ★

      3:22 PM サンドラ・ヘフェリン
  • これ、すごく難しい問題だな~。本当の意味の誘拐もあると思うけど、DVや犯罪などの問題があったりして、それが子供にも及んでいたりすると、子供を連れて逃げるべきだと思うし、そういう事実があるならば誘拐と呼ばないわけだし。
    前に本で読んだことあるけど、日本人の奥さんが中東系の旦那さんの暴力に耐えかね、娘にも暴力をふるうようになってから、逃げるように日本に帰って来たのですが、住んでいた国では「誘拐」になってしまっています。
    テレビで見たのですが、スイス人の母親がオーストラリア人の夫と離婚して、スイスで子育てをしていたら、「子供の誘拐」ということで、息子たちはオーストラリアへ戻されました。後から分かったことですが、オーストラリア人の父親は生活力がなくて子供を育てられず、里親のところで育てられることになったそうです。
    それだったら初めから父親が子供を育てられる人かどうか、事前に調査することもできたのに、と思ってしまいました。スイス人の母親はちゃんと子育てをしていたのですから。
    本当は当人同士できちんと離婚して、子供のために定期的に連絡を取って、子供たちをどちらの親にも定期的に会えるようにすることが理想ではあると思うけど、一度こじれてしまった関係は修復するのが難しいし、DVだとそう簡単に一人で夫に会いに行けないし、そうスムーズには進まないのかもしれません。
    子供が離れて住んでいる親に会う場合ですが(特に海外に住んでいる親の場合)、自分で意思決定できる年齢に達した時に「会いたい」と言った時点で会わせるのはいいのではないかと思います。もちろん、DVや犯罪がない場合に限りますが、その際はどちらの親も「連れ去り」や「奪い合い」は一切抜きにして、子供の気持ちを尊重してあげることが大事だと思います。
    また、子供を連れ帰ってもちゃんと育てている人も多いのですから、「誘拐」と決めつけるのではなく、「連れ戻すことを要求している父親や母親はちゃんと育てることができるか、DVはないか、犯罪はないか」といったことも徹底的に調べる必要があると思います。むやみに連れ戻すのではなく、子供の意思も大事だと思います。もしかすると連れ戻すことを要求している親とは住むことを望んでないのかも知れないのですから。
    なんだかまとまりがなくてすみません。

    9:38 PM Jannat
    • Jannatさん
      いえいえコメントいただいて一緒に考えてくれてうれしいです。この問題はほんとうに複雑で考えをまとめるの難しいですよね、よくわかります。
      アメリカの法律では、米国籍の子供を米国人の配偶者に無断で国外に連れ去ることを「誘拐」としているので、日本人女性が自分のハーフの子供(米国籍)と共に日本に帰ることはアメリカでは犯罪なんですよね。これに関しては私も思うところが色々ありますが、法律は法律なので、母親本人は単純に「子供と一緒に日本に住みたい」という考えでも、アメリカでは犯罪者になってしまうわけだし、非常に難しい問題。
      この子供の連れ去りは日本と外国のあいだだけでなくJannatさんが書かれていたみたいにオーストラリアとスイスでもそういう問題があったわけだし、実際にドイツでもかなり多い問題。きのうtwitterにも書いたとおり、ドイツの新聞に昔からよく載っているのは、ドイツ×イスラム圏の国のハーフの子供がドイツに住んでいて、イスラム圏の国に連れ去られるケース。イスラム圏に連れ去られた子供をまたドイツに戻すために探偵事務所のようなものまで存在するぐらいです。(みなさんに注⇒「イスラム圏」と言ってもほんの一部のことですので、全員がそうだと誤解しないでください、お願いします。)
      Jannatさんが書かれていたように、子供本人の意思が大事だと思うけれど、それも親が両方とも子供に「ウチの国のほうがいいに決まってる!」と吹き込むものだからむずかしいんですよ。この件に関しては国際的に通用する法律が必要ですね・・・★サンドラ★

      12:43 PM サンドラ・ヘフェリン
  • みなさん書いてるように、本当に難しいよね。現在ハーグ条約は80以上の国が加盟してるけど、これまで英米法(がベースの国内法)の国や、移民や国際養子の経験が多い国が中心で、いずれも離婚後の親の共同親権を認めてきたから、現在の国内法で離婚後の単独親権を容認する日本とはすぐに抵触しそうだし、すぐ上のJannatさんが書いているように、スイス・オーストラリアのように両親の国がどちらもハーグ条約に加盟している場合ですら、片方にDVがあったりすると子供を不適切な環境に送り込んでしまうリスクがある。それに元々結婚・離婚・育児はかなり個人的な問題だから、夫婦や家庭によってケースバイケース。法律だからこうしなさい、と一般論で片づけられないし、国際結婚(離婚)の場合は法律だけでなく文化のボーダーもあって、日本の「別れた母親が子供を引き取る」慣習が世界で通用しない場合も多いし。ハーグ条約に加盟するなら日本はまず国際結婚(離婚)についての国内法や行政窓口を整備しないとね…そういう面がすごく遅れている気がする。いずれにしても、国や法律や両親のはざまで、子供たちが犠牲にならないようにしないと…。

    10:59 PM N☆
    • N☆さん

      さすが!法律の観点からのコメントありがとうございます。日本はたしかに国内でも共同親権を認めていないので、日本がハーグ条約に加盟したとするとそこに矛盾するところが出てくるんですよね。なのでまずは日本国内でも共同親権を認める事からスタートしないといけないのかもしれませんね。

      たしかに一番の犠牲になるのは子供。私はどうしてもその先まで考えてしまいます。たとえばアメリカ人夫からのDVがあったとして、日本人妻が日米ハーフの子供を日本に連れて帰った場合、そのハーフの子供はその先ずっとお母さんにアメリカの悪口、そしてアメリカ人の悪口を聞かされて育つんだろうな、かわいそうだな、って。実際に国際結婚をして上手くいっているうちはいいのですが、上手くいかなくなると手のひらを返したように子供にパパの国の悪口を言う母親の多いこと多いこと(もちろん反対に父親が悪口を言う場合もある)。今までアメリカベッタリだった日本人の母親が、何らかの理由で離婚した途端に、自分のハーフの子に「アナタは日本人なんだから!!アメリカ人じゃないんだから!」とアメリカのアイデンティティーを否定するようなことを言ったり、アメリカ人やアメリカの悪口を子供に吹き込んだり。(注⇒アメリカだけでなく、元夫がドイツ人の場合はドイツ人の悪口を、ハーフの子供は日本人母から聞かされる。)大問題ですね、これ。大人の都合で振り回されるハーフの子供。そのたびに住む国が変わり、学校が変わり、言語が変わり、学校でイジメにも遭いやすい、というありがたくないオマケ付き。はぁ~(ため息)★サンドラ★

      12:54 PM サンドラ・ヘフェリン
  • この問題については友達で両親がこの酔うな状況になって子も居れば、
    友達がこの様な状況の親になってる場合もあります。一概して居えるのが、大抵の場合この状況は「父親が外国人で母親が日本人」の場合にばかり起こる事と、母親の両親の強い意志が関わる事が多い所でしょうか。

    父親のDVってのもありますが、私の友人の場合は女性の方が休暇で日本に帰る予定がそのまま帰って来なくなり、理由を聞くと両親がどうしても帰って欲しくないと言う…と言う感じだそうです。

    確かに日本には家族に関しては独特の文化があって、そこらへんは国際的には通じないかの知れません。なので国際結婚を考える親はそこらへんもシッカリ考えてから行動して欲しいとは思います。

    「かわいいハーフのベビー」欲しさに結婚する人も居ますから、もっと国際結婚に関する理解を広めて、日本以外の国の文化を学校で「記憶」するだけじゃなくて理解して欲しいと思います。日本の常識はっ国際的には通用しませんし、知らない間に犯罪者になっても文句を言えませんから。

    5:35 AM テッド
    • テッドさん

      アメリカと日本のハーフに関して言えばテッドさんが書かれているように、日本人の母親が子供を日本に連れ去るケースが多いようですね。さっきネットでリサーチしていて、こんなのを見つけました。

      http://bit.ly/n3DCr1

      “My name is Erika. My mom DIED and now I am held in Japan, ABDUCTED by my grandmother. I miss my Daddy.” とありますので、おそらくこのエリカちゃんの日本人の母親が死亡、その後、日本人のおばあちゃんがこのエリカちゃんを日本へ連れて帰り、残されたアメリカ人の父親が「子供をアメリカに返せ!」と言ってるんですね。

      こういった「誘拐」を防ぐために、なんと一部の欧米人の父親は日本人との間に子供が生まれると、子供に日本国籍を取らせない、と聞きました。それもどうかと個人的には思いますが・・・・

      この連れ去りの問題、実はドイツを含むヨーロッパにもあって、ドイツで昔から問題になっているのは、「イスラム圏の国×ドイツのハーフの子」が連れ去られるケース。ドイツ育ちの子供がいきなりイスラム圏の国に連れ去られるわけですが、イスラム諸国はハーグ条約に加盟していない国がほとんどですし(トルコは加盟している)、いったん連れて行かれてしまうとドイツに戻すのは大変みたいです。。。お父さんもお母さんも皆辛いのでしょうけど、やっぱり一番辛いのは子供ですね。。。

      >父親のDVってのもありますが、私の友人の場合は女性の方が休暇で日本に帰る予定がそのまま帰って来なくなり、理由を聞くと両親がどうしても帰って欲しくないと言う…と言う感じだそうです。
      >母親の両親の強い意志が関わる事が多い所でしょうか。

      ↑こういうのも意外と多いみたいですね。ただやっぱり考え方が違うのだと思います。欧米の感覚だと、子供はお父さんとお母さん両方に会う権利がある(共同親権)という考え方であるのと同時に、おじいちゃんおばあちゃんやその他の親戚はあまり口をはさむ余地はないんですよね。日本はおじいちゃんおばあちゃんが子供を育てる場合もありますし、特に孫が「娘の子供」であれば、色々面倒を見たり、住む場所を提供したり、ということもある。欧米の感覚だとそこまでおじいちゃんおばあちゃんは登場しないんですよね。

      テッドさんが書かれていたように「かわいいハーフのベビー」欲しさに結婚する人も少なくないですね。私が思うのは、かわいいハーフの赤ちゃんが欲しい、と思うのも、実行するのも本人の自由だけれど、、、でもハーフの子供に起こりうる問題についても最初から現実を見て考えて欲しい、ということです★サンドラ★

      4:06 PM サンドラ・ヘフェリン
  • テッドさんが書いておられた、「可愛いハーフのベビーが欲しい」だけなら子供だけ作ってシングルマザーになったほうがいいのでは?と思うのは私だけでしょうか?そのほうが自分の好きなところで育てられるし、訴えてくる旦那さんもいないし。
    子供に日本国籍を取らせないんですか!?私だったら子供のために取らせますね。将来どこに住むか分からないんですから。
    >それも親が両方とも子供に「ウチの国のほうがいいに決まってる!」と吹き込むものだからむずかしいんですよ。
    あ~、そうきたか~。私から「自分の国が一番」なんて言葉は出ないので、ちょっと信じられませんでした。それに一度は好きになった旦那さんや奥さんの悪口を言うのも。分からないでもないけど、それって子供に一番言ってはいけないことなのでは?
    私もイスラム圏とのハーフの子供がイスラム圏に誘拐されるのは聞いたことがあります。それをバングラデシュ人のパパに話したら「そんなの聞いたことないな~。ハーフの子供が自分の意思でバングラデシュに住んでるのは見たことあるけどさ」という返事でした。
    子供の連れ去りに関しては、本当の意味の誘拐じゃない限り、法律を当てはめること自体、無理じゃないか、と思ってしまいました。

    11:13 PM Jannat
    • Jannatさん

      この問題、関心を持って追い続けてくれてありがとうございます!

      そうなんです、将来奥さんに子供を日本に連れ去られたら嫌だから子供に日本国籍を取らせない欧米人父親もいますね。最初から日本の戸籍に子供を入れない、という。これも親のエゴだし、私は聞いていてビックリしました。国籍のことも含め、親は子供に将来の選択権を増やしてあげる、なるべく可能性をひろめてあげるのが義務だと思いますので・・・。

      このあいだJannatさんにお話した本”Not without my daughter”(Betty Mahmoody)と”Sold: Story of Modern-day Slavery”(Zana Muhsen)、読んだらぜひ感想教えてください。twitterにも書きましたが、知らない人も多いのでここにも書きますが、”Not without my daughter”という本は、アメリカ人女性が書いたもので、イラン人夫と一緒にアメリカに住んでいたのが、ある時に休暇でイランに二週間行こう、と夫に言われ、娘(イランとアメリカのハーフ)と共に一家でイランへ行ったら、そのまま夫に「君達は一生イランで生活しろ。アメリカには返さない。」と言われ、その後の彼女の葛藤と戦いを書いた本。この場合、娘のみならず奥さんも一緒に連れ去られているので、子供のみの連れ去りとは少し違いますが、二つの文化の摩擦、母親としての娘への愛情が書かれていて本当にいろいろ考えさせられる本です。ただこの本はドイツを含むヨーロッパでかなり賛否両論ありまして、なにかこう、作者が「連れ去り」とは関係ないところでも、イランやイスラムを悪く言っているところがあるので、イランについて書いていることを全て真に受けないほうがいいかもしれません。

      “Sold: Story of Modern-day Slavery”という本は、イギリスで育ったハーフ姉妹(イギリスとイエメンのハーフ)が、思春期にイエメン人の父親にイエメンに連れ去られる話。着いた先は、イエメンの中でも貧困地域で姉妹は井戸から水を汲む生活を長年にわたり強いられ、強制的に結婚させられ、子供を生まされる話。読んだ時に私、かなりのショックを受けました。
      “Not without my daughter” も “Sold: Story of Modern-day Slavery”も、両方ともヨーロッパではベストセラーでした。日本と違い、「子供の連れ去り」についてそれだけ世間の関心度が高いという事ですね。

      まあ、どちらの本も読んで、大事だな、と思うのは、だからといってイスラムの人は皆こう、とか、決めてつけてはいけない、いう事。だって当たり前だけど、イスラム教の人達こそ、これらの事をとんでもない行為だと思っている人達がほとんどなのですから★サンドラ★

      9:45 AM サンドラ・ヘフェリン
  • ドイツ在住です。今まさにこの問題について考えていました。

    ハーグ条約は、日本の法律に合わない(共同親権・面会権・養育費義務など)のですが、
    これを批准しないと、日本人が外国で結婚・離婚する際に、
    将来の子供の連れ去りを恐れられて不利になりそうですし、
    かといって、現状で批准すると、
    「DV夫から逃げてきた日本人元妻と子供達」が悲惨な目に合います。

    ドイツの周囲の「国際カップルの離婚」の場合、未成年の子供の親権は普通は母親なのですが、
    母親が精神的・経済的にドイツ社会で自立していない場合、父親に行くケースもあるようです。
    日本の離婚では子供の養育費の支払い義務が父親に課せられないのが子供に不利ですが、
    例えばドイツでの離婚訴訟だとドイツ人に有利になったケースが実際あり、母親が養育できず、里帰りに連れて行けなくなるのも
    問題で、どうするのが子供に一番良いことなのかと
    考えても考えても、解決策が見つかりません。

    現在、未成年の二重国籍の子供を育てていますが、
    子供が外国に渡航する時と、パスポート取得には、
    必ず両親の同意書が求められます。
    連れ去り問題の影響もあるのでしょうか。

    6:12 PM ゆうき
    • ゆうきさん

      コメントありがとうございます。読んでいただいて嬉しいです。

      そうなんですよね、日本は離婚後に共同で親権を持つことがなく、片方の親に子供が渡る事が多いので、その制度がそもそもハーグ条約に合わないというか、日本が条約に加入した後も更に問題が出てくると思われます。

      ドイツの場合だと、子供は両親の離婚後も両方の親に会えることが普通なんですよね。私の昔の同級生でも、休みになるたびに「今回はお父さんとその新しいガールフレンドと一緒にスキーに行った」「今回はお母さんと一緒にギリシャに遊びに行った」など、週末はもちろん、長期休暇も両方の親に会えるようになっている。そういう意味でいうと、親が離婚した後でも両方の親に会えるわけですから、子供を中心とした考え方だとも言えますね。

      >例えばドイツでの離婚訴訟だとドイツ人に有利になったケースが実際あり、母親が養育できず、里帰りに連れて行けなくなるのも問題で、どうするのが子供に一番良いことなのかと考えても考えても、解決策が見つかりません。

      ↑ゆうきさんが書かれているこの件、私も考えても考えても解決策が見つかりません。そうでなくても「離婚」の際には色々子供でモメるのに、それが「国際離婚」だと更に複雑。

      そしてまた以前書いた以下の

      「ハーフは色々質問される」

      というテーマに戻ってしまいますが、親がこういう辛い国際離婚をした子供(ハーフ)、または親に連れ去られた子供(ハーフ)が日本で育つ場合も、周りは「ハーフ=華やか」というイメージを持っているので、周りの人からノー天気に「パパはやっぱり金髪なの?」「パパとは英語で話すの?」「親はどこで知り合ったの?」と聞かれ続けてしまうのです。片方の親と離れ離れになった上に、周りからミーハーな質問をされ続ける子供は本当に「かわいそう」で考えただけで胸が張り裂けそうです。誰もその小さな胸の内を察してくれないのですから。

      こういう国際離婚や国際誘拐の問題って、おもてに出にくいんですよね。「ハーフの子供を持ち幸せな家庭を築いている人のブログ」は沢山あるけれど、子供をパートナーに国際誘拐されてしまった親、または「自身が国際誘拐をしてヒッソリと生きなければいけない親は当然ブログに堂々とそのあたりの事を書けないですからね。だからこの問題は中々クローズアップされてこなかった。でも実際には昔からあった問題だし、ハーフを取り巻く問題として広く知ってほしいと思っています。

      子供の連れ去り問題は日本とドイツの間でも起きている事なので、ドイツ側は「日本はハーグ条約に加盟していない」とナーバスになりますね。上にもどこかで書きましたが「将来、日本人の奥さんによる連れ去りを防ぐために、最初から子供に日本の国籍を持たせない」旦那さん(ドイツ人)もいたほどです。★サンドラ★

      2:47 PM サンドラ・ヘフェリン
  • 内容が複雑なのもありますが、女性側の話と言うことで、ずいぶんお手柔らかな批判に終始している様に見えます。これが、男性側の連れ去りだったらもう少し展開が異なったでしょう。

    現在の問題は、外国籍夫に対して日本人妻が法的に有利になっているということなんでしょうか?それなら、必要とされる特例を設けた上でさっさとハーグ条約に加盟すべきだと思います。どのみち、子供が犠牲になることは変わりないですが。

    個人的には、日本人女性やメディアも少し姿勢を変えることが望ましいと思いますが、個人の自由は尊重されるべきですよね。話は飛躍しますが、やはり、日本人女性側の自立を則すのがこの問題に対する一番の解決策かと思います。

    11:59 PM こう
  • 上の「お手柔らかな」は、日本社会に対して述べたコメントです。あと、「日本人女性側の自立」は経済的な話ではなく、精神的自立の意味です。何が言いたいのか良くわからないコメントをしてしまって申し訳ない。削除して頂いてOKです。

    12:10 AM こう
    • こうさん

      日本では「子供イコール母親が育てるもの」という概念が良くも悪くも根強いですからね。

      外国人が不利なのは日本でも、外国でも同じですね。日本で親権争いをする外国人は日本で不利だし、逆に欧米の国では日本人が不利なことが多いです。もちろん相手(欧米人)に決定的な何か(暴力など)があった場合には違うかもしれませんが、そうでない場合、言葉の壁のある人もいるし、その国の制度に詳しくない人もいるし、不利なのは否めません。また色々お話しましょう★サンドラ★

      2:56 PM サンドラ・ヘフェリン
  • 日本では、親権については男性が不利なんじゃないんでしたっけ?

    >日本では「子供イコール母親が育てるもの」という概念が良くも悪くも根強いですからね。

    ↑の影響だと思いますが。

    ハーグ条約が受け入れ難い体質はこれにも影響されているのではないでしょうか。でも参加するんですね。男女の役割が欧米と比べてまだ性別に縛られる可能性の高い国なので、常識や法律が追いつくのに時間がかかりそうですね。

    6:49 PM さいもん
    • さいもんさん

      >日本では、親権については男性が不利なんじゃないんでしたっけ?

      ↑個人的には不利だと思います。あと、日本がハーグ条約に加盟する場合、日本国内の法律と矛盾点が出てくるんですよね。なぜなら日本は単独親権を容認していますが、たとえばヨーロッパの多くの国では離婚後は共同親権が普通。欧米では暴力など、よほどの事情がないと単独親権は認められない。ハーグ条約に加盟するのなら、日本も長い目で国内で共同親権を認めないと、かなり矛盾があってややこしいこと(ただでさえ、ややこしい!)になるのではないかと思ってます。

      基本的に離婚後の父親⇒子供に対する感覚が日本と欧米では違う事が多い気がします。私が一番ビックリしたのは小泉元首相には元奥さんとの間に息子が3人いるんですが、元奥さんが3番目を妊娠中に離婚したので、なんと三男は父親(小元泉首相)と会ったことがない、ということ。三男は、長男&次男とも25年間会えず25歳で初めて兄弟に会ったらしい★サンドラ★

      7:12 PM サンドラ・ヘフェリン

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