【Black lives matter】 と【日本】

2020.6.15

アメリカのミネソタ州ミネアポリスで、黒人が白人の警察官に膝で首を圧迫され死亡してから3週間が経ちました。

8分以上も首を圧迫する陰湿で残酷な殺人に世界中の人が#BlackLivesMatter(和訳「黒人の命を軽く見るな」)と怒りの声を上げ、今も世界各国でデモが続いています。

昨日は東京・渋谷でもデモが行われ、3500人が人種差別の撲滅を訴えました。

気になるのは、こういったデモに対して、「日本には黒人に対する人種差別などない」という声が聞かれることです。

確かに日本ではアメリカのように警官が黒人を殺すような事件は起きていません。でもだからといって差別がないわけではありません。

ここは、黒人ではない人が「日本には黒人に対する差別はない」と言うことをやめ、当事者の黒人に耳を傾けることが大事なのではないでしょうか。

昨日の渋谷のデモを計画したSierra Toddさんは次のように語っています。

Japan Timesの記事からの抜粋

“I would encourage (Japanese) to listen to what other people are saying, and I would encourage them to take small steps, to open up a little bit to what the people who have experienced these things are expressing.”

和訳
「日本人のみなさんに『ほかの人が何を言っているか』に耳を傾けてもらいたい。そして小さなステップでも対策をとることを促したいと思います。実際に(差別を)経験した人が言っていることに耳を傾けオープンになってもらいたいと思います。」

(英語が得意ではないサンドラが訳しましたので、訂正があればご指摘ください。)

「日本に差別はない」と言い切る前に、まずは当事者の声に耳を傾ける。今はそれが全てではないのでしょうか。

身近に黒人の友達や知り合い、同僚がいない場合でも、当事者がSNSで声を上げていますし、黒人の声を取り上げた日本語のニュースもあります。

たとえば冒頭で紹介したNHKのニュースの中では、日本人の母親とコンゴ人の父親の間に生まれたあやかブランディーさんが中学時代に同級生から「黒人だからバスケットボールが得意なんだろう」だとか「黒人なのにどうして視力が悪いの」などと聞かれ自信をなくしていったことが書かれています。きっとこれを読んだ人の中には「アメリカの暴力に比べれば、たいしたことないじゃないか」と思う人もいるでしょう。しかし、「黒人とはこういうものである」(視力が良い、スポーツが得意、など)というステレオタイプにとらわれた人から日々「なんで貴方は違うの?」と聞かれることは大きなストレスであり、差別です。

前述のあやかさんは中学校で同級生から受けた差別を語っていますが、日本の学校の先生や、会社に面接官にも「黒人に対するステレオタイプ」にとりつかれた人はいるわけですから、黒人は人生の節目節目で「(黒人ではない)日本人ならば、体験しなかった差別」を体験することになります。

そういった差別の結果、黒人でなければ就けた職種に就けないこともあります。そういったことが「差別ではない」とあなたは言い切れるでしょうか。

直接的な暴力はなくても、それは間違いなく差別です。

まずは「考える」ことから始めてみませんか。

サンドラ・ヘフェリン

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