ノーベル賞と「日本人」
日本人3名がノーベル賞を受賞してから一週間が経ちましたね。
この一週間、テレビや雑誌などで多くの特集が組まれ、私のような素人(しろうと)も青色発光ダイオード(LED)は本当にすごいものなんだな、となんとなく分かった気分になっております^^
さて、受賞のフィーバーから一週間、「ハーフ」の身としては、このノーベル賞、別の意味で気になっていたりしています。
今回、ノーベル賞を受賞した人のうちの一人、中村修二さんについて。中村教授は現在アメリカ国籍であるわけですが、安倍首相が「日本人の中村さんがノーベル賞を・・・」と語っているように、日本(の一部)は「中村教授は日本人である」という認識なのですね。
おそらく現時点での国籍よりも、血筋や育った場所などを重視した結果の発言なのだと思います。
しかし法律上の事実は「中村さんはアメリカ人」です。法律よりも感情論を優先させる事に、とくに国際的な立場にいる人達の中では賛否両論(どちらかというと法律以外のものを優先させる事には反対意見が多い)のようですね。
というのも、日本政府が表向きは「二重国籍は認めない」としている以上、安倍さんが「日本人の中村さんがノーベル賞を・・・」と発言してしまうのは内容にかなり無理があるというか矛盾点が出てくるわけなんですね。
この点について、友達が面白いリンクをFacebookに貼り付けていましたので、皆さんもよろしければご覧ください。これを読むと、今回の問題点(安倍首相は、中村さんを「日本人」扱い。海外メディアの多くは、中村さんを「アメリカ人」としている。さらに日本国の「二重国籍は認めない」としている点の曖昧さ)がよく分かると思います。
http://uniunichan.hatenablog.com/entry/Multiple_citizenship
(↑のリンクに書かれた「戸籍」の部分も大変興味深いですね。そう、日本の現状は「戸籍」さえ残っていれば、いつでも日本のパスポートを申請できることになっています。
さらには、以下の点(※)も我々「ハーフ」にとっては興味深い点です。
以下、上記のリンクの抜粋⇒※「日本は「国籍単一の原則」から重国籍を原則的に認めていませんが、黙認でしか運用できません。これは、国籍法に重国籍への罰則規定が無く、国籍剥奪の強制執行制度も持っていないことも、後押しします。もしも重国籍を日本政府が知ったとしても、日本政府は「国籍喪失届を出すように」という説得以上のことはできず、国籍剥奪をする術はありません。出生による重国籍で、他国公務員に就任した際にのみ、法務大臣が国籍の喪失の宣言をできるのが唯一の国籍剥奪手段ですが、発令されたことはありません。」)
ちなみに、日本のマスコミの多くが、そして安倍首相が「中村さんを『日本人』として報道している」件について、Twitterには以下のような意見がありました(@timeinauさんのもの)。「日本政府は、二重国籍を決して認めないくせに、ノーベル賞の時だけ米国籍なのに「日本人」扱い…いくらなんでも都合よすぎ。他国籍取得で日本国籍を失うルールは日本が決めたこと。二重国籍認めてないのだから、それは米国人のノーベル賞。日本から米国への頭脳の流出。二重国籍を認めないとはそういうこと。」
なお、ハーフの人々からは、「日本国籍を持たない人(中村教授)が日本人扱いされてるけど、日本国籍を持っているのに外国人扱いされてしまう私たちハーフって、いったい何?」という声も出ております。
いろんな意見がありますが、国籍問題は、「ハーフ達」を必ず直撃する問題ですので、やっぱりこういう話には必然的に興味を持ちますね。
ただ、一つ違うとすれば、「ハーフ」は赤ちゃんの時に二つの国籍を得ている(日本とフランスのハーフの赤ちゃんの場合、日本とフランスのパスポートを、親が忘れずに申請さえすれば赤ちゃんのうちに、二つのパスポート(国籍)をもらう事ができる)のに対し、中村さんのようなハーフでない方の場合は、「成人してから、外国籍に帰化」となる形ですね。
私自身は「ハーフ」ですので、子供の頃から日本とドイツの国籍を持っているわけですが、なぜか、よく日本人に「(日本に)帰化されたんですか?」と聞かれます。国籍にも、「ハーフのように幼い頃から国籍を持っている場合」と、「(ハーフでない人が)大人になってから片方の国籍から別の国籍に帰化する場合」とがあるのですが、そのあたりの事が世間ではちょっとごっちゃになってしまっている印象を受けます。
それにしても、ちょっとイジワルな見方をすると・・・
政府やマスコミは調子がいいなあ、と思います。
ノーベル賞だとか何か名誉な賞を取った人だと、現時点において外国籍(たとえば中村教授のようにアメリカ国籍)であっても、日本の一部のマスコミは「日本人」としている。
もしも、これが名誉な話ではなく、アメリカで銃乱射事件を起こした人だったらば、日本のマスコミはおそらく「日本人」とは書かず、「日系アメリカ人」とか「米国籍の」などといった書き方をするのだろうな、と想像してしまいます。今回のような、名誉な事に関して、日本国籍が有るか・無いかの定義が日本政府の関係者の間でも曖昧なのに、「日本人」と堂々と言い切ってしまう(一部の)マスコミや政府関係者はよく言えばポジティブ、悪く言えば調子が良いな、とちょっと思っちゃいました。人々の「国籍の捉え方」って、しょせんその程度なのだな、と。。
ただ、上記のような問題は国(日本)が二重国籍を堂々と認めれば、解決するのではないかとも思います。このコラムを通して言いたいことは「中村さんは日本人ではない!」ということではなく、「日本という国が(今回のようなノーベル賞受賞の際の国籍騒動もありましたし)二重国籍を堂々と認める方向にいったほうが良いのではないか」ということなのです。
残念ながら科学・物理、理系全般に疎すぎる私ですが、今回のノーベル賞は別の意味で色々と考えさせられたのでした。。
みなさんもご意見ありましたら、書き込んでいってくださいね。
良い休日を~☆
サンドラ・ヘフェリン
※10月14日に追記:
もちろん、ノーベル賞受賞は、どこの国籍かに関係なく、受賞自体が本人、そして人類にとって大変喜ばしいことです。ただし、こちらのホームページ「ハーフの考えよう」では、「ハーフにまつわるアレコレ」についてメインに書いていますので、意識的にポジティブな内容よりも問題点を多く取り上げております。そのため内容がシビアになりがちなことをご了承ください。
※10月22日に追記:
今日のニュースでこんなのが出てました。中村修二氏受賞で議論 ノーベル賞から見える「日本人」とは誰か? 首都大学東京教授・丹野清人 「ハーフ」というテーマをいったん措いておいたとしても、上記の記事の通り国籍について理解することは大事だなと改めて思いました。上記の記事では日本のシステム(戸籍や旧植民地に関する記述)についても比較的詳しく書いているので読んでみてください。「戸籍があるイコール日本人」ということも再確認しました。
コメント
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マスコミがご都合主義なのは分かるけど、政府がそれやるとただの大本営発表かな。
1:14 PM simon -
simon、
政治家ともなると、とくにそれが首相の場合(!)、「自らの発言(「中村さんは日本人」)が日本の『二重国籍は認められていない』とする方針と矛盾する事」ぐらい自覚していてほしかった。
ちなみに私は中村さんのことを「日本人ではない!」と言うつもりはなく、どちらかというと言いたい事は、「日本も堂々と二重国籍を認めてはどうか?」ということ。日本が国として「二重国籍」を堂々と認めれば、日本の首相が「中村さんは日本人」と発言した時、今回のようなツッコミが入らずに済むんじゃないかと思います。
念のために再度書くと、中村さんが悪いのではなく、「二重国籍は認めてません」としながら、こういうおめでたい時のみ「誰々さんは日本人」とやってしまう政府の日和見主義がいかがなものかと思ってます。★サンドラ★2:04 PM サンドラ・ヘフェリン -
サンドラさんの意見の通りだと思います。ほんと日本人は自分に都合のいい方に解釈しますね。日系アメリカ人「中村」さんですね。
1:18 PM 多田宏 -
多田宏さん、
たぶん「立場の違い」が「認識の違い」につながるのでしょうね。 日本の政府関係者からすると、おめでたい時に(外国籍を持っていたとしても)日本人だとして何が悪いんだ?という認識なのでしょうが、現在、日本が二重国籍を堂々と認めていないせいで、国際派の庶民(たとえばハーフ)に色んなところで不便が生じている現実を、政府にもっと考えてほしいですね。そして今回の中村さんの国籍の事が話題になった事で、こういったテーマ(二重国籍について)について関心を持つ人が増えるといいなと思います。
あと思うのは、大学の「一芸入試」のように、国籍に関しても一芸入試というか、「才能がある人の国籍は認めるけど、そうでない人(目立った才能もお金もない庶民)に対しては認めない」というスタンスになってきているのかしら?ということ。★サンドラ★2:16 PM サンドラ・ヘフェリン -
僕自身は何で「日本人」と言う言葉に報道とか拘るのかね?と、思ってるし、そうTweetしたら日本人として受賞喜ばないのは、キモいとか出てけとか。挙句に外国で一人で買い物出来ないくせに…だとさ。
(*^^*)憲法9条が受賞しなかったら、いちゃもんつけるとか、「はぁ〜…変なの」がコノ騒動の結論になりましたわ♪
何人がより、受賞成果の中身にしか興味ないので、ある意味新鮮(笑因みに団体でなく、一人で海外行って、お買い物してますけどね。
;^_^A1:34 PM 昇 -
昇さん、
コメントありがとうございます。今の日本が多少右翼的になっている感は否めませんね、お疲れ様でした。★サンドラ★2:28 PM サンドラ・ヘフェリン -
珍しく3連休が取れたので、ばあばの家に里帰りしていました。ばあばともこの話をしていました。
中村博士がアメリカ国籍を取得したのなら、「アメリカ人」だと私は思います。「日本人が」ノーベル賞をとったのではなく、「日本生まれのアメリカ人」が本来の姿なのではないか、と思ってしまいました。
恥ずかしながら大人になってからアメリカ(ほかの国も)に帰化したのなら、日本国籍を喪失してしまうと思っていました。生まれた時に親が届け出を出すわけではありませんから。でも現実では喪失するのでもなく、日本国籍を持つ(持っていた?)人に、国籍離脱を強制できないのですね。
それでも自らの意思でアメリカ国籍を取得したのなら、日本人と呼ぶよりも「アメリカ人」になると思いますし、博士ご本人もそれで納得していると私は思います。
政府にしても、日本国籍を持つ人の中に、ハーフの人達ばかりではなく、中村博士のように大人になってからアメリカ国籍を取得した人もいることを全く想定しないないのではないか、と思えてなりません。2:45 PM Jannat -
Jannatさん、
コメントありがとうございます。
>政府にしても、日本国籍を持つ人の中に、ハーフの人達ばかりではなく、中村博士のように大人になってからアメリカ国籍を取得した人もいることを全く想定しないないのではないか、と思えてなりません。
↑私もそのような印象を受けました。「外国籍に帰化すると日本の国籍を失う」ことに関しては、「どの外国であるか」の部分も大きいですね。例えば、(ハーフでない)日本人が成人してからドイツ国籍に帰化する場合、ドイツの政府がその人が日本の戸籍上「除籍」されていると確認できる書類(つまり戸籍謄本)を求めるので、ドイツ国籍取得により日本国籍を本当に放棄した(放棄したイコール戸籍謄本に「除籍」と書いてある)人を何人(なんにん)か知っています。この場合の「日本国籍放棄」はドイツの国の法律です(つまり、ドイツの法律では日本の国籍を放棄(戸籍から除籍)しないと、ドイツへの帰化が認められない)。このように「日本側」の法律もあるけど、「外国側」の法律も(当たり前ですが)帰化の際にはモノを言いますので、国による違いもあるのでしょう。私は主にドイツへの帰化にしか詳しくありませんが。★サンドラ★2:24 PM サンドラ・ヘフェリン -
エスニシティと国籍の別を弁えるのはそんなに難しいことでしょうか。
文脈を踏まえて、「日本人」と「日本国民」の差違を読み取る、
というリテラシーの欠如を図らずも告白している人が案外多くて、
やれやれ、と思います。中村さんは日本人であり、アメリカ国民ということでよいでしょう。
3:40 PM やれやれ -
やれやれさん、
コメントありがとうございます。私は中村教授を「日本人ではない!」と批判するつもりはなく、どちらかというと言いたい事は、「日本政府が、二重国籍を堂々と認めたら、こういう問題がなくなるのではないか?」ということです。今回の中村さんの国籍にまつわる騒動が、即、「日本が二重国籍を認める」ということにはつながらないと思いますが、考えるきっかけになるといいな、とは思います。★サンドラ★2:31 PM サンドラ・ヘフェリン -
サンドラさん、こんにちは。ドイツ在住のトルンです。
実はこのウニウニさんの書かれている内容には大きな見落としの部分があります。きっとこのかたがご存知ないことなのでしょうが、まさにサンドラさんも引用に取り上げられている部分で、<日本は「国籍単一の原則」から重国籍を原則的に認めていませんが、黙認でしか運用できません。これは、国籍法に重国籍への罰則規定が無く、国籍剥奪の強制執行制度も持っていないことも、後押しします。もしも重国籍を日本政府が知ったとしても、日本政府は「国籍喪失届を出すように」という説得以上のことはできず、国籍剥奪をする術はありません。>
とありますが、たとえばドイツと日本間には国籍取得の通報協定があり、日本人がドイツ国籍を取得すると、ドイツのIDを役所で受け取る際、それとひきかえ日本旅券を取り上げられ、それが日本大使館を介して日本の役所に送られ、自動的に日本戸籍の喪失の手続きを取られます。この協定はチリとオーストラリアとも結ばれているということですから、今までにかなりの数の人が、強制的に日本国籍を取り上げられているのではないでしょうか。
法務省は国籍剥奪をする術を、相手国によっては持っているし、実際に行使してもいます。私はその例を何例か身近に知っています。法務省の認識に、グレーゾーンが入る余地はないようです。
2008年の物理学賞受賞者の南部氏のときも、同じような話題になりましたが、残念ながら世論へ何の影響もなく人々の意識から消えてしまいました。もっと政治家や政府関係者にこの矛盾を認識していただきたいものです。
7:23 AM トルン紀美子 -
トルン紀美子さん、
興味深い投稿をありがとうございます。ドイツの場合がそうであるのは、日本国籍からドイツ国籍に帰化した人をなんにんか知っているので、「日本人がドイツ国籍に帰化イコール日本の国籍を失う(=日本の戸籍から除籍される)」のは知ってました。上の私のJannatさんへの返事の中にも書きましたので、ぜひ読んでみてくださいね。トルンさんも書かれているように、相手国(外国)の法律にもよるところが大きいと思います。相手の国(外国)が上記のような厳しい対応をしていなければ、今回の中村教授のようなこと(中村さん本人は日本国籍も持っている、との認識。安倍首相も中村さんが日本国籍を持っている、という認識。でも在米日本大使館は違う認識。)も可能だということでしょうね。
国籍に関することは複雑だけれど、ハーフの人達や国際結婚をしている人達には非常に身近(というか当事者!)ですので、また国籍については二重国籍も含めて色々これからも考えていきたいですね。★サンドラ★3:05 PM サンドラ・ヘフェリン -
本当。
文脈からわかるでしょうに・・
何でひっかかるのかわからない。
仮にアメリカで日系人が銃乱射など重大犯罪を犯したとして、
どう報道されようが日本に衝撃が走るのは同じですよ
安倍さんも、遺憾の発言をするでしょう。
その後、犯罪者の詳細で判断します。何か、良いことだけ横取りして、悪いことだけ知らんぷりみたいな論調。
国籍がどうとか不明だった初期報道は別にして、中村さんの詳細は書かれてるわけで、普通の人は判断できるでしょう。
特に今回は中村さんだけじゃなく3人いたわけで、安倍さんの労いもそれを踏まえてのことでしょう。中村さんだけはもうアッチの人だから無視なんて対応の方が不自然です。12:43 PM ん -
んさん、
>特に今回は中村さんだけじゃなく3人いたわけで、安倍さんの労いもそれを踏まえてのことでしょう。中村さんだけはもうアッチの人だから無視なんて対応の方が不自然です。
↑それは確かにそうですね。「日本人二名、そして元日本人の現在は米国人がノーベル賞を受賞」という言い方を「発表の最初の段階」でするのは、くどい印象を受けますしね。
今回、この中村さんの国籍にまつわる騒動にこの「ハーフを考えよう」で触れたのは、「国籍」の事はハーフの問題と切っても切り離せない問題だからです。このホームページのタイトル通り「考える」良いきっかけになる、と思い、書かせていただきました。ちなみに、「国籍」にまつわるコラムは他にも書いてますので、よければ目を通してみてくださいね。個人的には今後、日本で二重国籍が堂々と認められたら良いと思ってます。★サンドラ★2:48 PM サンドラ・ヘフェリン -
>日本国籍を持たない人(中村教授)が日本人扱いされてるけど、日本国籍を持っているのに外国人扱いされてしまう私たちハーフって、いったい何?」
要は見た目が日本人に見えるかどうかの違いでは。
中村先生に限らないと思いますよ。
見た目が日本人にしか見えない日系アメリカ人が銃乱射事件を起こしても、やっぱり日本人だと言われるのではないでしょうか。
「日本国民」は国籍の問題ですが「日本人」になると血統の問題となるのでしょう。日本人とはアメリカ人やフランス人のような区分ではなく、ネイティブ・アメリカンやイヌイットのような区分ですね。1:01 PM ななみ -
ななみさん、
コメントありがとうございます。「容姿」がモノを言うことは、たとえば多くのハーフの人々も日々自覚させられている事ですが、だからといって「容姿が●●人に見えないから仕方ないじゃない」「容姿が●●人に見えるから仕方ないじゃない」では済ませたくないですね。「容姿による判断」を全面的に容認してしまうのは危険だと思います。とくに今、世界では違う国の養子の子供(←アンジェリーナ・ジョリー一家のような)も多いですし、国際結婚も多いので、昔のように「●●人に見えるから/見えないから、理不尽な対応をされても仕方ない」という考えは卒業すべきタイミングに来ているのではないでしょうか。★サンドラ★2:56 PM サンドラ・ヘフェリン -
マジョリティとマイノリティの違い
ある地域で大多数支配層と見た目が違うマイナーな人がいれば、よその人かと思う。
移民大国アメリカでさえ白人、ヒスパニック西洋風がマジョリティ支配層で、黒人は歴史的に古く根付いている。
その中で顔がアジアなら米国籍を持っててもアジアンと言って一括りに呼びバカにするでしょ。アメリカ国民なのに。
ハーフでも見た目がマジョリティ風ならアジアンとは言われないが。1:27 PM ん -
んさん、
まあそうですね。そしてそれが問題だと言っているのがこのウエブサイト「ハーフを考えよう」です。★サンドラ★2:51 PM サンドラ・ヘフェリン -
数人、それこそ“文脈を読み取れてない”人が居るようなので我慢せずに反論させていただきます。
コメント欄の日本国民と日本人は違う、というのはわかりますが、それは少しずれている発言ではないでしょうか。良いニュースと悪いニュースで「日本人」、「日系アメリカ人」と違う報道の仕方をするのが問題だ、という話です。確かにどっちも(もともと)日本の人、という印象を与えますが、呼び方の違いで「日本人」はあくまでこっちの人、「日系アメリカ人」はあくまであっちの人、というイメージが付いてきます。重大犯罪でもノーベル賞でも両方日本人、もしくは日系アメリカ人と統一すべきです。マスコミの仕事は事実をバイアス無しで伝える事なのですから。ついでに見た目の印象で伝える事も正しい報道ではありませんね。
サンドラさんの言うとおり、本当に早く二重国籍が認められればいいと思います。このように報道上の問題などを講義しなくてはならない事柄が少しでも減るのは待ち遠しいです。
(初めての投稿がまるで火に油を注ぐようなかたちになってしまいすみません。サンドラさんの記事はあるある!と共感できるものや直視されにくい問題などを取り扱ってるのでいつも楽しみにしています。ながながとすみませんでした。)
3:41 PM おこハーフ -
おこハーフさん、
コメントありがとうございます^^
こういった「国籍」の話になると、当事者の人達とそうでない人達の認識の違いが本当にハッキリと出てきますよね。日本で生まれ日本で育ち日本の国籍のみを持つ人達にとって、中村さんのような国籍問題、また、それについて考える人達の意見は「しょせん他人事」であることが少なくないですよね。結果、「国籍の詳細なんてウダウダ細かいことは興味ない。おめでたい事なんだから報道は『日本人』でいいじゃないか」という認識につながるのだと思います。しかし国籍について日々昔から考えてきた人、向き合ってきた人は、そういうノー天気な発想はできませんよね。ノー天気になりたいと思っても、現状はそれを許さないわけですしね。私も当事者として国籍のことについてはよく考えますし、これからも考えると思います。なので、また国籍のことに限らずハーフにまつわる問題や「あるある」を一緒に考えていきましょうね(^_-)☆★サンドラ★9:42 AM サンドラ・ヘフェリン -
怒りに任せて長文を書いてる間にサンドラさんが大人の対応をしてたので少し恥ずかしく思っています。サンドラさん、本当にすみませんでした!
3:44 PM おこハーフ -
おこハーフさん、
いえいえ^^ご投稿これからも大歓迎ですよ。よろしくお願いします★サンドラ★9:36 AM サンドラ・ヘフェリン -
おひさしぶりです。今月からのドイツ語講座、聞いています。
若干本題から外れますが、メディアは日本人や日系人以外の受賞者や受賞の理由の研究にも脚光を当ててもいいですよね。
誰が受賞しても、偉大な発明にかわりはない。
オリンピックもそう。華麗や見事な競技力を見りゃあいいのに。つまりは、研究内容なんてどうだっていいってこと?
11:32 PM Norio -
Norioさん、
NHKラジオ「まいにちドイツ語」を聴いて下さってどうもありがとうございます。
そうですね、大きな航空事故で犠牲になった人が外国人(つまり日本人ではない)にしても、ノーベル賞受賞者をとった外国人にしても、Norioさんが書かれているように、もっと日本国内で報道しても良いのに、とは思います(そして、その際の報道は今回の中村さんのように「外国人だけど日本人にしちゃえ」という報道ではなく、「外国人としての報道」ですね)。
「『私達』に属す人間以外の受賞や被害には興味ない、関係ない」という考え方は今の時代、ちょっとどうかと思いますね。マララさんのことは報道されていますが、扱いがちょっと小さいかな、とも思います。またホームページ、ちょくちょくのぞいてみてくださいね★サンドラ★12:17 PM サンドラ・ヘフェリン -
サンドラさん、トルン紀美子さん。
記事をご紹介頂いた筆者です。
トルンさんは「国際結婚を考える会」の方と認識しています。
http://www.yurikondo.com/9-10.html国籍取得での通報制度が一部国と存在するのは知っていました。
ドイツが日本旅券を提出させるのは、不思議ですが、ドイツが自国判断ですることなので、判断は置きます。
問題は、ドイツから通報された日本政府が、外国籍取得者の戸籍を除籍することです。行政がこれを行う権限は国籍法に規定なく、行政が踏み込み過ぎているように見えます。
指摘を受けて調べてみましたが、日本政府は明記ないままに、ドイツ国籍取得者の戸籍を本当に除籍させているようですね。
ドイツが重国籍を厳密に許さないため、ドイツの要望に基いて削除しているとのこと。日本政府としては「対象国通報&本人旅券のエビデンス」で国籍喪失届と”みなし”ているのでしょうが、国籍喪失届けが出せるのは本人と親族だけ。対象国通報は戸籍法に規定ありません。戸籍法第105条の「官庁が国籍が喪失した者を知つたとき」を使っているのかもですが、知る手段は国籍喪失届けの条を指しています。除籍可能が適法かの、司法判断を知りたいです。
※オーストラリアは通報制度があるかは不明ですが、除籍は確認できませんでした。重国籍を認め移住者も多いオーストラリアは日本人からも国籍取得者が多く、もし除籍されるなら騒ぎになっているはずです。チリは不明サンドラさん
この記事はハフィントンポストにも転載したのですが、特にSNSで付いたコメントには「くだらない」「どうでもいい」というのが少なからずありました。その人達にとって、重国籍は無縁の問題なのかもですが、その状況に置かれている人を想像できず発言されるのは、残念でした。5:42 PM うにうに -
うにうにさん、
ご本人からコメントいただけるなんて!ありがとうございます。
そうですね、当事者でない人からの「どうでもいい」「くだらない」みたいな意見は本当に残念です。ハーフでなくても、転勤や移住、国際結婚がこれほど多い世の中なのに「関係ない」「国籍の話なんか興味ない」と思ってしまっているのでしょうね。
さて、日本国籍所有者がドイツ国籍に帰化する際に、ドイツ側の通報を受けて、日本側が戸籍を除籍している件について書いていただいてありがとうございます。恥ずかしながらこの件について私は詳しく知りませんでした。でも、うにうにさんが書かれているように、日本側の法律は「国籍喪失届が出せるのは本人と親族だけ」だとしているのに、別国(たとえばドイツ)の通報で日本側が個人の戸籍を除籍しているのは、いわば明記されないまま動いているわけで、問題ですよね。。なんとかならないものなのかしら。。
コメント下さって本当にありがとうございます。うにうにさんは、シンガポール在住のこと。これからも記事、楽しみにしてますよー!★サンドラ★
12:11 PM サンドラ・ヘフェリン -
うにうにさん、
私もご本人からご返信いただき、大変嬉しく思います。
また、いろいろと調べていただきありがとうございます。「行政がこれを行う権限は国籍法に規定なく、行政が踏み込み過ぎているように見えます。」
「国籍喪失届けが出せるのは本人と親族だけ。対象国通報は戸籍法に規定ありません。戸籍法第105条の「官庁が国籍が喪失した者を知つたとき」を使っているのかもですが、知る手段は国籍喪失届けの条を指しています。除籍可能が適法かの、司法判断を知りたいです。」というご意見、私にも朗報です。
私も長いこと、ドイツも重国籍非容認国なのでこのような厳しい処置も仕方のないことなのかと思っていたのですが、最近オーストラリアやチリの件を知り、またドイツでの日本旅券提出も、ドイツ側のほうで「日本の国籍法の規定により・・」という理由で取り上げられる事がわかり、日本の法務省の対応に疑問を抱いていたところです。
これからもいろいろと意見交換をさせていただければと思っております。6:38 PM トルン紀美子 -
当事者でない人からの「どうでもいい」「くだらない」みたいな意見が発生する背景として
国籍法・戸籍法に関して学校教育ではどこも教えてない、という現実があるのではないでしょうか。
中学の公民、高校の現代社会、大学の教養科目のいずれかで取り上げても良さそうなものですが…
法学部ですらまともに研究もされて講義もできる教員は結構すくないのかもしれません。卒後に海外就職して結婚、子育てということになると
自分や子どもの国籍をどうするかは必ず考えておかないといけないことでしょう。
今後こうしたケースが増える可能性は十分にあります。また自分が日本国籍をもたない外国人として生まれた場合(親のどちらか一方か両方が外国人)、
あるいは自分がどこの国籍の人間か判然としないケース
(親の無知か自己都合で隠しているか、二重国籍だから心配ないとウソをついてごまかしている場合)、
親の事情で戸籍がない場合(民法772条による無戸籍児問題)、
こうした境遇に置かれた子供らが少数ながらいるものと思われます。子供らに今後の国籍・戸籍について考えてもらうきっかけにするほか、
上記のような事例を未然に防ぐことにも役立つのではないかとおもいます。10:32 PM Peter -
Peterさん、
コメントありがとうございます。レスがかなり遅くなってしまいすみません。たしかに日本国内で日本の国籍法について詳しい人は少ない印象です(専門家は別ですが、一般の人)。そして、もっと問題だなと思うのは、専門家でも「日本の国籍法 及び 外国各国の国籍法に詳しい人」があまりいないことですね。もしかしたら私が出会えていないだけなのかもしれませんが。もし日本の国籍法及び外国各国の国籍法に詳しい専門家や弁護士さんがいたら色々と話を聞いてみたいですね。
我々のように、日本と外国に間に立たされている人間(ハーフ)は、国籍の面でも外国の法律と日本の法律の間に立たされているケースが目立ちますね。たとえば海外(A)の役所は海外の法律についてモノをしゃべる。でも日本(B)の役所は日本の法律に基いてしゃべる。AとBの間に矛盾点やかみ合わないことがあっても、お互いの役所はそこはお構いなしの場合が少なくありません。まあそれは決して役所の問題ではなくて、もっと上の国の法律の問題なのですが。でもそこはこれからのグローバル時代、ほんとうに国と国の間で矛盾がないようにキチンと統一させてほしいっていうのはあります。
>(親の無知か自己都合で隠しているか、二重国籍だから心配ないとウソをついてごまかしている場合)
↑こういう親は本当に困っちゃいますねー。「なんとかなるわよ~」というような感覚で国籍を申請しなかったり、何か自分に不都合なことがあったり勝手に想像して子供に国籍をとらせなかったり。残念なことだと思います。
>親の事情で戸籍がない場合(民法772条による無戸籍児問題)、
こうした境遇に置かれた子供らが少数ながらいるものと思われます。
↑戸籍のない子供や大人が一定の数、いるみたいですね。このあいだ新聞にも載っていました。彼らがハーフでなくても、大きな問題ですね。早く本人達が他の人と同等の状況になれるよう祈るばかりです★サンドラ★9:39 AM サンドラ・ヘフェリン -
初めまして、いつも楽しくコラムを読ませて頂いてます。いつもならハーフについてですが、今回はどちらかというと国籍関連なので、興味深く思い初コメさせていただきました。少し長くなります。
私の場合はハーフではなく、父は中国からの移民で母は中国人の両親から日本で生まれたので在日中国人三世として生まれました。勿論中国国籍としてです。普通の文部省認定の日本の幼稚園から大学まで通い、日本語のみのモノリンガルでしたし、母は戦時中生まれなので右寄り教育を受け、私自身旧正月(Chinese New Yearですね)も祝わない純ジャパのような生活をしてました。しかし勿論中国姓なので差別は受けました。何だったかはっきりとは覚えてないのですがどこかに一度電話をした時に、色々質問されて挙句の果てに返答されたのは、’あの~、日本語が大変流暢なのでてっきり日本の方と思ってお話を伺ってたんですが、うちは日本国籍の方しかダメなんですよ’ と言われたことがあったんです。今なら笑えますがその時はやはり国籍を恨みました。日本国籍帰化申請もしましたが、ある理由で(両親は永住権があるので不法滞在ではないですよ)却下されたんです。私としては日本で生まれ育ち、他の日本人と全く同じと信じて、周りにも日本人と言い、そのように思われてもてもダメなんですよ。はっきり言って、もし私がアメリカ人ならこのような差別は受けなかったんだろうな、とも思いました。このような上から目線の差別をするのは極端な言い方をすれば日本の文化のようなものですよね。
現在はパキスタン人と結婚して英国に住み、英国人として帰化もして(私が申請した12年前は今ほど難しくはなかったんですよね)気持ちは吹っ切れました。’何故日本国籍をくれなかったの?’という怒りから解放されたわけですから。差別が無いとは言えません、何処に行っても差別は存在します。しかし日本のような、白人はいいけどアジアを見下す、のような事はあまりありませんし、すごく楽な気持ちです。
結局私が言いたかった事は、日本も国籍に対して、特に日本生まれの人達にもう少し柔軟性が必要なのではないか、ということです。本当に長々と失礼しました。4:18 AM aimei -
aimeiさん、
興味深いご投稿ありがとうございます。元々は日本育ちの中国籍、現在は英国に住み英国籍に帰化されたのですね。コメントを読んで、aimeiさんがイギリスで色んなことに吹っ切れた印象を受けました。良い意味での過去との精算というか。確かに日本は白人や大国(?)アメリカに対しては甘いという印象はありますね。それでも白人やアメリカ人当人に聞くと、色々と大変なこともあるみたいではありますが・・・。
そうですね、このブログ「ハーフを考えよう」は名前の通り、ハーフやハーフにまつわる問題を考えて語り合うサイトですが、aimeiさんが書かれていたような国籍の話などはハーフに限った事ではないので、国籍も事もそうですし、世界の美的感覚などなど色んなテーマについてこれからはちょくちょく書いていきたいと思っています。またよければのぞいてみてくださいね。★サンドラ★9:31 AM サンドラ・ヘフェリン