ちょっと、いい話

2012.3.15

いつも、このコラムを読んでくれている「ゆりさん」が体験した、「ちょっといい話」です。

ハーフの子供を持つ親御さんや、クオーターの子供を持つ親御さんは、「子供が学校でイジメに遭うんじゃないか」と心配ですよね。ゆりさん自身はクオーターの娘さんのいる「悩めるママ」です。ゆりさんは「どうやったらイジメをなくすことができるか。どうやったらハーフの子供やクオーターの子供がイジメに遭わないようにできるのか。」というテーマを日々真剣に考えてくれている方です。ハーフでない方が真剣に考えてくれて私は本当にうれしいです!

ゆりさんの話、みなさん是非読んでみてくださいね!

                         サンドラ・ヘフェリン

東京在住のゆりさん(日本人。旦那様は日本×ヨーロッパ某国のハーフ。娘さんはクオーター)のお話:

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みなさん、今日は「ハーフを考える」件に関して私なりにちょっとうれしいことがあったので聞いてください!

今日、子供を通して知り合った同い年の子供がいる友達二人(うち一人はいじめられた経験があるそうです)と話していて、「子供がいじめに遭わないか心配あるよね」って話になったんです。

この二人はわりと気持ちについての話がわかる人と分かっていたので、私も「M(クオーターの娘)が見た目のことで色々言われたり、お父さんガイジンとか言われたら嫌だな」と話してみたんです。

そしたら最初は「Mちゃん、かわいいから大丈夫だよ」とか「今はハーフの子とか多いしさ」などと二人は言ってたんですが、私が「かわいいって褒めてくれるのは嬉しいんだけど、『外国の血が入ってるとやっぱりちがうよね~』とか『違う』って小さい頃から言われ続けると孤独感かんじたりしちゃうんじゃないかな。悪気がないし、褒めてるつもりで言ってるのはわかるんだけどさ。私は両方の立場の人が近くにいるからさ」とか、「ハーフっていうとモデルみたいに華やかなイメージあるけど、そうじゃないハーフもいるし、そうじゃない子は『残念』とか残酷なこと言われることもある」とかさらに話してみたら、「そうか…。私はほんとにただ褒めてるつもりで言ってたんだけどさ、今まで、恥ずかしいけど、そんなふうにハーフの人達が感じてるなんて考えてもみなかった。でも、そうなんだね。」とか「私達も『巨乳うらやましい』とか言われても微妙だもんね(そのふたりは胸が大きい)。それと少し似てるのかな。」と言ってくれました。

まだまだこれで何が変わったというわけでもないけど、すこしは彼女達の頭の片隅にでも「ハーフを考えよう」の中で話しているようなことが残せたのではないかと、私はすこしうれしかったです。

彼女たちは海外に長く暮らした経験などはなく、「ヨーロッパ」と聞いたらなんだか素敵、とまずは思いそうな、いわゆる普通の日本人という感じの人達です。ただ、そういう点では無知な部分もあるかもしれないけど、基本的に人の気持ちを思いやる雰囲気の人達。そういう人達からまずは話をして徐々に意識を変えてもらっていくのが、私の役目のひとつかな、と思っています。

今日はそれがすこし果たせた気がしてうれしかった。

私はこれからもこのようなことをしていきたいと思います。私という立場をいかして。影響は微々たるものかもしれないけど、意味はあると思ってます。

このことについてサンドラさんはどう思いますか?

もしかしたら、この話を聞いてすこしうれしくなる人、他にもいるかな?

賛同した人は、どうかこのような小さな活動してみてください!

そして、この話についてみなさんも意見ください。

よろしくお願いします!

ゆり

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コメント

  • ハーフやミックスルーツでない人にも興味を持ってもらえて、一緒に話し合えるようになる方法、自分も考えたりします。

    ハーフの悩みに興味を持ってくれて、いわゆる「普通の日本人」 に共通点を見つけて話を広めてくれるゆりの行動に拍手です(^_^)
    ハーフを取り巻く社会全体はなかなか変らないけど、変わって欲しいという気持ちがあるならこのように小さくても周囲に行動してくことがいいんだと思う。

    そしてハーフじゃないゆりの気持ちを理解して取り上げてくれたサンドラさんも、ハーフのためにとても前向きに活動してくれてるんだと思いました。

    9:50 PM Akira
  • 小さな一歩が大きな一歩だよね!こういうの大切だと思う^^
    私も毎日できることを少しずつする。

    1:58 AM ジョイア
  • 私もちょっと嬉しい!正直なところ、子供を産んでからペチャパイの王道を行ってしまっている私には、巨乳が羨ましいです!が、本人達はそれなりの悩みもあると聞きます。なので私もあまり軽々しく「巨乳?いいな~!」とは言いづらかったりします。
    話が反れました。ゆりさんが心配することは、実は私も心配だったりします。うちも欧米系ではないけど、外人顔&くるくるヘアーのため、絶対に目立ってしまいます。本人はそれにも負けない強烈キャラですが --;
    それでも「ハーフって可愛くていいよな~」とか「ハーフだからって、えばんな!」というような、極端な扱いしか受けないのかな、とか、疎外感を感じないかとか、いじめられないかとか、いじめられなくてもキャラが強烈過ぎて逆に友達できないかも、とか、結構考えてしまいます。
    うちは欧米系ではないし、パパもアジア系差別、ムスリムに対する偏見をいたるところで受けるので、そのことで差別やいじめに合わないか心配です。
    これが例えば将来、欧米やアメリカに住むとなったらもっと心配。向こうはアジア系やムスリムの差別が日本以上に露骨にあるし、うちの娘は「なに人か分からない」の類のいじめを受けそうだし、インド系からもアジア系からも仲間外れにされる可能性も否定できません。
    ゆりさんのお友達、その気持ちが分かってくれて私も嬉しいです。
    ハーフだって10人いれば10通りのハーフになるし、外人顔もいれば日本人顔もいて、多国籍顔もいる。体系だってスリムな人もいれば、ぽっちゃりな人もがっちりな人もいる。「ハーフ」とひとくくりにすること自体、無理があると私は思います。
    ハーフやクオーターが珍しくなくなった今「それは贅沢な悩みだ!」と切って捨ててはいけない、と思います。ハーフやクオーターの子供達は商品ではないんです。人間なのですから、同じように悩んだり迷ったりもする。「違う」ことで疎外感も味わう。
    ハーフやクオーターの親たちも、これからは「私達の子供は商品ではない!」的な活動をしなくてはいけない時期に来ているのかも知れません。

    10:39 AM Jannat
  • みなさんコメントをありがとうございます。
    賛同してくださってうれしいです!

    いままで何人かの友人知人にこのような話はしていたのですが、大体流されることが多く、手強さを感じておりました。正直、へこむことも多く…。
    そんな中でのこの小さな成功体験。これをばねに今後もこのようなことを私は続けていきます。

    それにしても、ハーフやクオーターは、子供の頃から、このように、説明しても流される、否定される、を繰り返し受けていたりするわけですよね。
    そんな中、周囲の人とコミュニケーションをとることをあきらめないでいるのは並大抵じゃないと思います。
    そう考えているとやはり、私くらいでへこんでいる場合じゃないなと思います。

    ほかに何ができるか考えています。アイディアや、今回の改善点でも、よかったら聞かせてください。

    10:48 AM ゆり
  • Jannat さん

    コメントをありがとうございます!
    たしかに、残酷なことですが、ハーフやクオーターを商品(ペットやアクセサリー)のように扱う雰囲気、今の日本にはありますね。
    それを「うらやましい!」「ハーフってかっこいい」など、甘い言葉で上塗りしていて分かりにくくなっている場合もあると思います。そう考えるとこわいですね。やはり親世代はとくに、そこを意識して動いていかねばなりませんね。

    Jannat さんの言う「私達の子供は商品ではない」的な活動としてどんな活動が具体的に考えられるでしょうか?是非アイディアを聞かせてください!

    11:00 AM ゆり
  • >ゆりさん
    アイデアですか~。これ!と言えるものはまだ、、、、。
    だけど改善?すべきは、ハーフの子供達と欧米系旦那さんを「お飾り」だと思っている日本人ママ(またはパパ)達に「子供と旦那はアクセサリーではない!」と教えたいですよ!これが一番難しいですかね~。
    それか地道な作業になるけど、大人のハーフに「ハーフとして育つこと」についてアンケートを取る、カジュアルにプレゼンしてもらう。苦しいことも今だから言える、というハーフの人達には、自分がハーフとして育っていかに苦しかったか、を子供のハーフを育てているお母さんや、国際結婚に漠然とした憧れを抱く日本人に語ってもらう。
    オーディエンスがいないと難しいことばかりですけどね。
    こういう場合は、芸能人ではなく、学生、サラリーマン、自営業などの、一般人のハーフがいいかも知れません。だって人によったらハーフ=芸能人、としか考えられない人達もいますから。
    プレゼンはちょっと、というのなら、ハーフの親の自助グループ?のようなもの。決して子供や配偶者の自慢をするのではなく、「子供が学校でいじめられてるけど、どうしたらいいか」とか「子供が外人って言われた」とか、そういう悩みを話し合って「こうしてはどうか」と意見を出し合う場所。
    すでにあるのかも知れないけど、言葉の壁や地方に住む人には不便だったりするからな~。日本の至る所で認知されないと難しいのかも。

    10:56 PM Jannat
  • >Jannat さん
    コメントありがとうございます!返信が遅くなってごめんなさい。

    >大人のハーフに「ハーフとして育つこと」をプレゼンしてもらう
    >ハーフの親の自助グループで意見を出しあう
    まさにこのコラムを通してサンドラさんが活動しているようなことをもっと広めていく、ということですよね。効果がありそうですね。
    国際結婚している人々の集まりは結構あると聞いています。けれど、私は参加したことがないので、定かではないのですが、そのような場所で「ハーフ」についてのネガティブな話(いじめや悩みの話)はあまり歓迎されない雰囲気もありそうな気がします。ハーフの親である国際結婚している人々の中には、ハーフがハーフとして生きていく悩みを聞かされるのは、自分たちがしたことを責められているように感じ居心地悪いかもしれないからです。なので、このコラムのように、「言葉の教育」の話など交えつつソフトな切り口でプレゼンしていくのがより効果的な気がします。
    今後そのような集まりに私なりにアプローチしてみようと思います。
    結果をまた報告します。意見をありがとうございました。

    8:15 AM ゆり
  • 数日前にこちらのサイトにたどり着いて、古いものから順に読んでいった者ですが、この記事に至ってホッとしました。

    私はハーフでは(ついでに巨乳でも)ないので、それらの方々の悩みを「理解」することはできません。
    でも「類推」はできます。似たような、己の経験に照らして。
    誰しも何かしらのマイノリティなのであって、それこそ「情けは人のためならず」。なのにどうしてこういう問題が起きてしまうのかなあって、皆さんの体験談を読みながら考えていました。

    …などと言うと、「何の苦労もなく生きてきたあなたなんかに、わかったようなこと言われたくない!!」と思われてしまうんじゃないか。
    という恐れが同時にありました。そのくらい、ここに書き込まれている皆さんのお話は重かったし、「純ジャパ」(お言葉借りました)の側としては、身につまされることも多かったので。

    「いわゆる普通の日本人」であるゆりさんのお友達のエピソードを、「いい話」と評してくださったのがうれしかったです。

    8:41 PM ライム

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