出羽の守

2013.11.11

「グローバル化」によって、

人々が色んな国を行き来するようになり、

日本人が海外に住んだり、

海外に住んでいた日本人が、また日本に戻ってきたり。

そこで発生するのが

「出羽の守」問題です(笑)

日本以外の場所、つまりは海外で長い間生活をしたり仕事をしたりしていれば、当然、現地の状況が見えてくるわけですが、

その中で「現地」(海外)のほうが日本より優れている部分を発見してしまうこともあります。

で、日本へ帰国した時に

「海外のほうが日本より●●がよかった」

とやってしまうのですね。

「出羽の守」発言は時に周りからウザがられたりしますが、

かといって、当事者たちに、海外で自分の目で見たことや、海外での経験を黙っとけ、

というのも、なんだか可哀相な気がします。

人間は誰でも自分の経験について発信したいですしね。

現に私なんかも、今日本にいるわけですが、コトあるごとに「その問題はドイツではこうこうです」とか言ってます。逆にドイツ人相手に「その問題は日本ではこうこうです」と力説していたりします。

私の場合は、ハーフであり幼少期から二つの文化圏とかかわってきたので、

それについて感じることの発信を今更やめられないのですね。

ハーフでなくても、このバランスって難しいみたいです。

現に、「出羽の守」は嫌われるから、と、ちょっと前までは帰国子女が

帰国子女である事を隠して日本の学校で学園生活を送る例もありました。

今は、隠すようなことでもないですけどね。

国際結婚によって海外に引っ越す日本人がいたり、海外で仕事をする日本人が増えている今、そして「ハーフ」も増えている今、この「出羽の守」というものに本人&周りがどのように向き合っていくか、というのが一つの課題ですね。

「海外のXXという国の●●のほうが、日本よりよかった!」

と誰かが言った時に、

周囲が「ウザイ・・・」

となるか、

「面白そう!たしかに。」

となるか。

「ニッポン人にはニッポン人のやり方があるんだよ!!」と思うか、

「ま、たしかに日本のそこはヤバイけど、日本は他の面で良いところがあるし。」と思うか。

ちなみに最近私が一番出羽の守を発揮するのが

「休暇」や「有休」の話になった時ですね。

「日本は有休が少ない!ドイツじゃ年間30日は有休があるのに。」

「日本の有休の少なさは、欧州の場合は絶対にデモになる!!」などとコトあるごとに吠えております(笑)まさに出羽の守状態ですね(笑)

国際結婚をされている方、帰国子女の人、そしてハーフの皆さんは

自分の経験を発信したい⇔でも今ココで発言しちゃうと迷惑かな?

と迷う場面が少なくないと思います。

私自身は、仕事以外の時は空気を読みませんので、どんどん出羽の守をやってますけどね。

そして、自分が決して好きでない国、または好きでない制度であっても、良い点は必ずあるので、そこは忘れちゃいけないと思ってます。

例を挙げると、国としての共産圏(ドイツは長い間分断されていました)は嫌いですが、旧東ドイツの社会全部がダメだったのかというと、そうではないと思うのですね。保育園や女性の社会進出に関しては共産圏のほうが当時にしてはずいぶんと進んでいた事実があります。

話を元に戻すと・・・

個人に限らず、メディアである新聞や雑誌でも「女性平等において、スウエーデンでは・・・」などと他国の例を挙げて書かれているものは多いですよね。私は違和感は持たないのですが、人によっては「日本には日本のやり方がある!」と反論したくなる人もいるのだと想像します。

ヤバイ独裁者(「我が国以外は認めない。他国が優れているという話は禁止」という独裁者)がいる国でもない限り、世界のどこの国でも「出羽の守」はやっています。ドイツの雑誌の健康特集でも、「ドイツ人の何パーセントは肥満!日本人は和食がヘルシーなので平均寿命が長く云々・・・」と書かれていたりしますしね。

「自分の国」以外の、「別の国」のほうが制度が「良い」場合は、国名も出して「どこそこの国では●●が優れているんですよ」とやるのは、むしろ自然なことだと思います。

たとえば日本という自分の国を卑下し過ぎて「なんでもかんでも欧米のほうが上」とやるのは、たしかに違う。でも、自分の国か否かにかかわらず、「良いものついて良いと言うこと」を諦めるのは残念な気がするのです。皆様は、この「出羽の守モンダイ」、どう思われますでしょうか。

                         サンドラ・ヘフェリン

追記その1)

私&ヒラマツオさんのハーフの漫画「ニッポン在住ハーフな私の切実で笑える100のモンダイ」ぜひ読んでみてくださいね^^

追記その2)

ハーフの方で、ハーフと交流したい方、意見交換がしたい方、ハーフ交流コミュ二ティにぜひご参加下さい。

コメント

  • 私たちの立場では障害者に対する国の政策などに関して「スウェーデンや「ノルウェイなどの北欧は優れている」などという話でこの「出羽の守」状帯にしばしばなります。
    でも一応心がけていることがあります。
    体験してきた人・或いは其の人から直接伝えられた人の話は広げるけれど、いわゆる「ものの本で読んだ話」を全面的に信じて「あの国は日本より断然優れている」という意見は鵜呑みにしないということです。
    あくまで個人的な経験に寄る考えですが、ここに書いてらっしゃる「日本という自分の国を卑下し過ぎて…」の類の人は、体験者よりも「(これを拝読して浮かんだ造語ですが)未体験出羽の守」が多いように思います。
    実際、仕事で或る国を訪れた友人が障害者への耐応に関して「日本で聞いて期待していたらそれほどでもなかった」と話してくれた例もあります。
    だから、障害者問題に限らず私は上記の事を心がけることにしているのです。
    そんな理由からも、二つの国の色々を体験なさっているサンドラさんのこのコラムは有意義だと思っているのです。
     因みに「休暇」に関しては視覚障害者のスキー交流で訪れたフランスで現地の人から聞いて羨ましく思いました。
    しかも「スキー休暇」といった具合に、或る目的専用の休暇が1ヶ月以上も取れるんだなあと「文化の違い」を実感させられました。
    まあヨーロッパでも国や地域に寄って違うだろうというのは認識しているつもりですけどね!

    8:22 PM 八木茂明
    • 八木茂明さん
       
      貴重なご意見ありがとうございます。とても分かりやすく書いてくださって感謝です。
       
      たしかに障碍者に関係する記事で、よく「北欧では・・・」と書いてあるのを私も目にしました。実際に現地で体験してきた人から聞いた話のほうが所謂一般論よりも信憑性があるというのは、たしかにそうですよね。ちなみに私は、「海外では・・・」と書かれているものは、「国名や、少なくとも文化圏を入れたほうが良いと思う」と指摘しています(ウルサイ人だと思われるのを承知で・・・)。というのは、たとえば「日本の学校はこうだけど、海外の学校はこう」と書かれている場合、「海外」って果たしてどこの国のことか分かりませんよね。だから、「海外」ではなく、たとえば「イタリア」と国名を入れるとか、国名まで入れたくない場合は、少なくとも「ヨーロッパでは」とか「南ヨーロッパでは」と入れたほうが具体的で良いと思いますね。「日本ではこうだけど、海外ではこう」という言い方だと、「海外」がまるで一つの国みたいだな、なんて思うわけです。どうせ「出羽の守」をやるのなら、正確に&具体的にを目指してます(笑)★サンドラ★

      1:56 PM サンドラ・ヘフェリン
  • はじめまして、純ジャパの駒です。
    興味深い話題ですね。思うこといくつか。
    【言う方は】。
    ・ここが良かった、という時に、自慢気になるのは要注意。自分の功績でもなんでもないので。
    【聞く方は】
    ・ちょっと言われただけで拒絶反応ではなく、少しは聞く耳を持ってほしいです。即座に「ここは日本」「嫌なら日本から出ていけ」というのは狭すぎると感じます。

    海外の優れたことが話題になるとき、話す方はなんとなく自慢しているように受け取られ、聞く方はなんとなく自分の周辺環境を劣っていると貶されている気分になり、そこが「不穏な空気」を発生させる元なんだと思います。

    自分の経験では、アメリカに2年いた姉が乳幼児と幼児の二人を連れて帰国した後、しばらく続いた出羽の守に閉口した記憶があります。「日本は子供にやさしくない」「むこうではみんな笑いかけてくれた」「みんなベビーカーを優先してくれた」etc・・・。この場合、休暇問題以上にリアルに本人の経験に基づく、しかも本人にとって「優遇された快い記憶」です。本人は体験談のつもりでも「ここ日本でも子連れをもっといたわるべし」という要求のように聞こえてしまい、かなりいらつきました(苦笑)。

    9:06 PM
    • 駒さん
       
      初めまして。分かりやすく書いて下さってありがとうございます。
       
      おっしゃるとおり、出羽の守は、「言う方」が気をつけるべき点と、「聞く方」が気をつけるべき点の両方がありますよね。気をつければ気をつけるほど、人間関係がスムーズにいくのかもしれません。気をつける、というよりも、「ちょっとした心構え」としてできればいいですよね。
       
      お姉様のアメリカから日本に帰国された際の話も書いてくださってありがとうございます。まさに「ありがち」な話だな、よくこういうシチュエーションあるな、とうなずきながら読ませていただきました。これからますます人の行き来は増えるでしょうし、「出羽の守」は言う方も、聞かされるほうも、心構えみたいなものが必要ですよね。コメント書いてくださってありがとうございます。これからもよろしくお願いいたします。★サンドラ★

      2:04 PM サンドラ・ヘフェリン
  • 私も20代の時はやりまくって、会社でというよりも、両親からめちゃくちゃうざがられ、「~では、は禁止!孤立するから外では絶対に言わないこと!もし質問されたら、日本を持ち上げまくること!」と言われましたよ。昔の人なので無理もないですが、言われたとおりに日本を持ち上げ、アメリカ、ヨーロッパを卑下しまくったら「じゃあ、なんで留学したの?Jannatさんはどっからどう見ても欧米育ちにしか見えないのに。」と日本で言われ、変に同情されてしまった私。私の両親から日本人を期待されているのが分かったのかも知れません。
    ここまで言われてしまう戸籍上、日本人は珍しいのかも知れませんが、それくらい身も心も日本人だと思っているのは両親だけだったんですね。
    この体験から、今では「日本の○○はいいけど、△△は個人的には好きじゃない。」「○○国の××はいいけど、□□は好きではない。」みたいな感じで言うほうが、角もたたないし同情もされないことが分かりました。

    11:11 PM Jannat
    • Jannatさん
       
      コメントありがとうございます^^
       
      Jannatさんのご両親がおっしゃった「~では、は禁止!孤立するから外では絶対に言わないこと!もし質問されたら、日本を持ち上げまくること!」というの、とてもよく想像できます。そして、両親の指示通りにJannatさんが外で振る舞ったら、そこでつまづいた、というのも(似たような経験をしているので)わかります。このあたりのギャップが、二つの国、または色んな国を行ったり来たりした後に、一つの国に住むと難しいんですよね。
       
      でも最後にJannatさんが書いていた
       
      >この体験から、今では「日本の○○はいいけど、△△は個人的には好きじゃない。」「○○国の××はいいけど、□□は好きではない。」みたいな感じで言うほうが、角もたたないし同情もされないことが分かりました。
       
      ↑というのが確かに一番角がたたないかも。良案です(笑)Jannatさん、いつも体験談を具体的に書いて下さってありがとうございます!★サンドラ★

      2:11 PM サンドラ・ヘフェリン
  • 出羽の守って、サンドラさんどうしてお相撲の話を?と思ったら、それは出羽の海でした。すみません(汗)。出羽の守という言葉を知らなかったので。

    確かに難しい問題ですよね。私もスウェーデン在住の海外生活者ですが、無意識に「日本では」「スウェーデンでは」って言っていると思います。今の所それに対して嫌な顔をされたりした経験はないですが、失敗するとオバQのドロンパのようになってしまうかも知れないですよね。どちらかの国にかぶれるのって、冷静に見ていないということになると思います。

    先にコメントされた八木さんもおしゃってますが、スウェーデンが福祉制度が日本より良いからと言って、必ずしもスウェーデンの方が全てにおいて日本より良いと言うわけでは決してないですし。ただメディアがそういう風に取り上げるんですよね。マスコミの罪は重い!

    あ、そうだ!最近新しい「国際結婚とハーフの子ども」という失神しそうな程ベタなタイトルのブログを立ち上げました。記事の第一回目でサンドラさんのご本を紹介させて頂きました。お時間のある時に、読みに来て頂けると幸いです。また、ご本に関しておかしな点がございましたらご指摘下さい。ご挨拶が遅れましても申し訳ございません。
    http://ameblo.jp/tkgkantou/theme-10075664349.html

    11:17 PM 蒲田乃おセイ
    • 蒲田乃おセイさん
       
      コメントありがとうございます☆
       
      >出羽の守って、サンドラさんどうしてお相撲の話を?と思ったら、それは出羽の海でした。すみません(汗)。
       
      ↑笑いました~。出羽の海の話ではないですよ~。そうですね、マスコミはやっぱり多くの場合(ページ数や放送時間が限られている事も関係していますが)「わかりやすい話」が好きなので、「どこそこの国のほうが全てが良い」もしくは「どこそこの国は全てが危険で怖い」みたいに伝わってしまう事はあるでしょうね。
       
      ブログ拝見させていただきました^^タイトル、わかりやすくっていいと思います!これからもブログちょくちょくのぞかせていただきますね。★サンドラ★

      2:16 PM サンドラ・ヘフェリン
  • 初めまして、ハーフではなくて帰国子女の者です。
    小学校時代に3年、結婚後(旦那さんはハーフ)1年半程海外に住んでいた経験があり、私も結構な頻度で”出羽の守”になります。
    今のところ旦那さんを始め回りは海外経験者が多いので、そこまで露骨にいやがられた事は無いので助かってますが・・・・

    前の方も書かれてる、”未経験出羽の守”もすごく共感します。
    自国に対して批判的というのと、他国を過大評価し過ぎるきらいがあるとも感じます。

    それにしても、なんで”出羽の守”なんでしょうか・・・?
    母方が山形(出羽の国)なので、ちょっとカチンと来ない事も無いんですよねぇ(苦笑)

    11:20 PM Saki
    • Sakiさん
       
      初めまして。コメントありがとうございます☆
       
      Sakiさんや皆さんが書かれている”未経験出羽の守”って言葉、おもしろいなと思いました。ただ、これも気をつけないと、「経験者のワタシの出羽の守は良くて、未経験者の出羽の守はダメ!」と(経験者が)やってしまうと、ちょっと人間関係的にむずかしいところもあるかもしれませんね・・・・いろいろ本当むずかしいです(笑)ホームページ、またちょくちょくのぞいて下さると嬉しいです。これからもよろしくお願い致します★サンドラ★

      2:27 PM サンドラ・ヘフェリン
  • 「出羽の守」のこと。純ジャパンの私ですがよく各国に出かけその国の暮らしなど周囲に話すと自慢話に取られることが多かった経験があり、結果的に国際交流に理解のある人だけに話すようになりました。四国の田舎だけに都会と違い外国人の在住が少なく市内在住の外国人の方を我が家に招待しただけで噂になります。そのような周囲の環境です。マスコミの影響は本当に困ったものです。ニュヨークの地下鉄など安全ですが未だに危なくて危険だ!銃社会のアメリカをよくも車で一人旅できるものだ!嘘だろう!と今年も言われました。普段着の各国の人々の暮らしを取材、撮影してマスコミ報道以外の紹介をしています。その中で心掛けているのは、言い悪いの判断はあまりしないことにしています。日本の常識は世界の非常識と言われます。善悪もその国の文化ですから。アラブでは一夫多妻は合法ですが日本では悪。善悪、良悪の基準はそれぞれの国民が判断することで部外者があれこれ干渉すべきでないと思います。だからアメリカではよかった。日本はダメだとの意見は言いません。ただし現実は多くの市民はこのように行動していたよ。と紹介します。スクールバスが停車すると全ての車両は停車するアメリカ。その行動は事実ですが解釈は無数ですから。ある人はいい行動だと判断しても育った環境が違えば悪い行動だと解釈しますから。何で反対車線の車まで止めるのだ!経済的な損失が発生するではないか!と。先進国だと自慢しても公害問題や仕事上のストレスで病気が多く医療費づけ。それともアフリカなど大自然の中で自然の営みと共生しての暮らし。どちらがいいのか?これもそれぞれ個人の考えですから。だから異国を体験した人はあくまでも自分は異国のここが気に入った。(優れているとは言わない方がいい)
     それほど気に入って日本のこと嫌なら直ぐ移住すればと言われるのが関の山ではないですか?
    島国で英語を義務教育で3年学んで高校、大学出ても英会話出来ない日本人大半。マスコミ情報や本だけの偏った情報を信じやすい国民です。とにかく異国は自分自身で体験、経験した人の話に耳を傾けるのがいいのでは。ちなみにイラン人は世界で一番誤解されている民族だと感じている私です。皆さんはいかがですか?住まないとわからないですよ。私自身マスコミ情報を半分くらい信用していて多く誤解していました・・・・・。視聴率稼ぎのやらせマスコミ嫌いです!あくまでも参考情報程度で受け取るといいでしょう。ながながとすみません・・

    7:41 PM 多田宏
    • 多田宏さん
       
      書いて下さってありがとうございます。
       
      「出羽の守」モンダイを考えると、必然的に国際交流に理解のある人との交流が中心人になりますよね。ところで、たとえば子供にバイリンガル教育をしている親御さんや、子供に二つの国とかかわらせている親御さんがこの点(出羽の守の件)けっこう大変だと思います。たとえば子供がいつも「フランスではフランスでは」と話している場合、親としてどう反応べきなのか・・・とか簡単ではないですよね。「ダメ!」って言っちゃうと、子供はフランスそのものに対する興味も失せちゃったりするので難しいですね。
       
      さて、多田さんが書かれていた「自分は異国のここが気に入った。」という言い方、いいですね^^人によって、どこの国の何が気に入るかは、ほんとう人それぞれなので、その点を強調した言い方だと角が立ちませんね。そして、イラン!確かに最も誤解されている国の一つだと思います。ちなみにアフガニスタンも。友達にアフガニスタンの人がいるので、その人達と会って話すたびに、ああ国全体が誤解されていてケシカランっていつも思います。★サンドラ★

      2:49 PM サンドラ・ヘフェリン
  • >たとえば日本という自分の国を卑下し過ぎて「なんでもかんでも欧米のほうが上」とやるのは、たしかに違う。でも、自分の国か否かにかかわらず、「良いものついて良いと言うこと」を諦めるのは残念な気がするのです。

    昔両親が結婚記念日旅行でヨーロッパに行ったのですが、とても素晴らしかったようで、母が「日本なんて全然」と言っていたのが子供心に腑に落ちなかったです。
    当時は日本しか知らなかったし、日本の何がいけないのか純粋に分かりませんでした。
    学生時代以降、海外に長期滞在する事が度々ありますが、日本の伝統・歴史の遺産を否定する気持ちは今も持てないです。
    何でも異国が良いとか日本が良いというような考え方はしませんが「ある部分ではこっち(又はあっち)」というのはあります。
    身近な事だと、コンビニは24h日曜日も開いてて便利だけど、外国に行くと慣れれば省エネも良いと思うような感じです。
    日本も震災直後は省エネでも何とか世の中回っていましたし、これまでわりと無駄もあったように思いました。
    便利さの追求にも見直しが要るような気がします。

    11:07 PM JF
    • JFさん
       
      コメントありがとうございます^^
       
      >何でも異国が良いとか日本が良いというような考え方はしませんが「ある部分ではこっち(又はあっち)」というのはあります。
       
      ↑みなさん、それぞれありますよね。私もあります。コレは日本でしょ!、とか、コレはドイツでしょ!とかみたいなものが。まあ例えばコラムに書いた「有休」や「休暇に対する役員の考え方」はドイツのほうが好きですね。あ、食べ物は日本のほうが好きです(笑)
       
      話が前後しますが、今、文藝春秋の12月号に載っている伊藤忠社長のインタビュー「若者よ、ぐずぐず言わずまず働け」を読んでいるのですが・・・『休暇』に関する発言があまりに酷い。157ページの真ん中、そして最も酷いのは158ページの上(産気づいた奥さんを車から降ろし歩かせて、お客さんへのアポイントに間に合わせた、という話を美談にしている)ですので、よければ読んでみてください。

      ・・・話がそれてしまいましたm(__)mまたお話しましょう~★サンドラ★

      3:00 PM サンドラ・ヘフェリン
  • 思い出したので追記します。若い世代が「Jannatは欧米育ちだから」と見てくれるように、オジサン世代が見てくれるとは限りません。
    オジサン世代は「日本人として生まれたなら日本人として振る舞い、日本人と結婚するのが当たり前。それが幸せ。そうでなければ人間失格で一生不幸になる」という教育を受けたように私は思うのです。日本での価値観しか見出せないオジサン世代には「~では」は言わないほうが無難ですね。「じゃあ日本に住むな!」と確実に言われるし、私の旦那さんの愚痴を言おうものなら「日本人と結婚しておけば楽だったのに」と言われるのがオチです。
    「じゃあ、お宅のお子さんの結婚相手が日本人なら、仕事しない、ギャンブルや浮気を繰り返す、は論外としても、一般常識がない奴でも構わないのですね!?」「お子さんが日本人ならいい、と結婚したのはいいけれど、泥沼の離婚劇になったらどうしますか?日本人と結婚しても大変さは変わらないのですよ。」といつも言いたくなります。

    1:16 PM Jannat
    • Jannatさん
       
      体験を書いて下さってありがとうございます。
       
      「ニッポン人としての心を忘れたら、人間終わりだ」みたいな考え方の人、たしかにいますね。実際には終わりではないと思うのですが・・・・。こういう考え方の人の前では確かに私も緊張しますね・・・★サンドラ★

      3:26 PM サンドラ・ヘフェリン
  • 「お母様が出羽の国なのでかちんとこなくもない」と書いておられるSakiさんへ。
    完全に確信してるわけではないですが、常に「海外『では』」・「日本『では』」と言っているからだという説を聞いたことがあります。
    この説に基づくなら「ではの守」となるんでしょうが…。
    これを聞いたのはそんなに最近ではないのでもしかしたら別の有力な説があるかもしれませんね!

    3:20 PM 八木茂明
  • 私は今まで日本・イギリス・ドイツの三ヶ国で暮らして来たのですが、私の個人的な経験では二カ国しか知らない人(サンドラさんみたいにディープに両方の国を体感している人ではなくて、ロンドンに1年だけ住んだ日本人、みたいなちょっと表面的に海外体験のある人)に限って「イギリスでは〜」「日本では〜」のような単純な二元論に陥ってしまっているような気がします。もちろんそれでも的を得ていて建設的な意見であるならOKですが。

    ヨーロッパとひとくくりにいえど、同じ北ヨーロッパのイギリスとドイツでも日々考え方や態度の違いを実感します。住む国も三か国目になると単純に比較して「これはこっちが良いよね〜」って言えなくなって「色んな考え方・方法があるんだな」っていう達観に変わりました。イギリス人やドイツ人の考え方・生活態度から学ぶ事も多いですが、だからといって日本の事を卑下する気持ちはありません。どの国も良いところ・悪いところ両方ありますし、長所と短所って本当に繋がってるのでなかなか複雑ですよね。

    しかし日本とドイツみたいに正反対の文化を両方背負っていかなければいけないサンドラさんハーフ達は本当にご苦労が多いでしょうね。よくドイツ人と日本人は似てるという都市伝説を聞きますが、私に言わせると「どこが!?」です。強いて言えば真面目なところ(いい加減じゃない、あまり嘘をつかない)ですが、それ以外は正反対じゃないの?と思うことの方が多いです。

    4:12 PM A
    • Aさん
       
      コメントありがとうございます。
       
      長所と短所は「つながっている」って私も日々実感していることです。国の長所や短所もそうですが、「人」(たとえば自分)の長所と短所もつながっているんですよね。たとえばハタから見て突飛な行動をしがちな人(短所)は、同時に発想が面白かったりしますし(長所)。
       
      そうそう、それで「ドイツと日本みたいな正反対の国」(真面目なところだけは同じ)ってAさん書いてましたけど、あたっていると思います(笑)しつこいようですが、休暇や有休に関する制度や考え方が両国では180度違いますし、一方は直球型(ドイツ)なため相手に失礼でも全部直接言ったりしてたまにスゴイ事になってますし、逆に日本では「直球」をものすごく避けますよね。なので、Aさんが書いているように「正反対」の部分が結構あるのですね。でも、本当に先日亡くなった島倉千代子(人生いろいろ)さんじゃないけど、「いろいろ」ですよね^^★サンドラ★

      5:09 PM サンドラ・ヘフェリン
  • どこの国にも良いところ、悪いところはあるものです。それを言う事が何が悪いのでしょうかね。「ドイツの○○が良い」とか言った場合に、「日本には日本のやり方がある」みたいな人って、そんなに多いんですか。言い方にもよりますが、そういう考え方をする人って何か特別な劣等感でもあるんでしょうか。日本とドイツが似ていないことはそうだと思いますが、正反対などと言う程ではないと思います。そんな事を言っていたらアフリカの国々なんてどう言って良いか分からないのではないでしょうか。でも、アフリカの人にはこせこせして気が短い人が多い日本人にはあまり見られないおおらかさがありますよね。中国と日本は似ていると思っている人は日本にも多いようですが、中国文学の学者とか中国の専門家に言わせると、「何から何まで全く違う」「違うことを理解することから相互理解が始まる」ということのようです。そういう違いを理解すること、その中で相手の優れた点は素直に認められるような自らへの自信を持つことが必要なのではないでしょうか。

    2:20 AM Masahiro Mogaki
  • 親が70年代に10年程ヨーロッパ駐在だったのですが、その頃まだ子供だった私は周囲の大人が皆口を揃えて「ヨーロッパではこーであーで、だから日本よりもずっと進んでるのよー」なんて頻繁に言ってたのを覚えています。時代も変わり最近はそういう論調は余り聞きませんが、逆に若い世代は海外に対する憧れが薄れてきているので各社海外駐在希望者がなくて困っていると聞きました。そんな時代の移り変わりを考慮すると、価値判断をしないで「〇〇ではこーだ、あーだ」という情報に留めておけば無難ではないでしょうか。断定されると人は反論したくなりますから。。。

    7:19 PM エンテ
  •  このブログの存在を知ったのは最近ですが、もっと前から知っていればよかったと思いながら読んでいます。オランダ在住十数年で日蘭ハーフの子供がおります。
     この「出羽の守」コラムを読んだときに、この十数年の間あまり意識せずに「では」とやっていたので、ハッとしてしまいました。このコラムに書いていることは正にそのとおりだと思うので、これからちょっと気をつけてみようかと思います。それにしても、自分の意思にかかわらず多文化の中に位置してしまうハーフの方々にとっては特に切ない問題だと察します。どう気をつけたって「では」が湧き出てきて、のど元で止めるのが精一杯ですよね。他の国であれば苦労しなくても良いようなことがある場合、異文化を知っている者には特にその苦労に甘んじる苦痛は大きくなると思います。そこで「では」がでてくるのは、ごく自然な空気抜きなんでしょうね。
     しかし、この至る所でなされている空気抜きをうまくまとめて増幅し、実際に社会に変化をもたらしていけることって、ないでしょうか。「では」で語るのを事物の見たままの表面だけに留めず、なぜそうなっているのかというところまで掘り下げて纏まった情報として発信し人々に働きかけていくようにすれば、実際の変化を生み出していくことも不可能ではないでしょう。それの端的な例が明治維新なのではないかと思います。文明開化も、それだけ多くの「出羽の守」がいっせいに「では」をやったからではないでしょうか。
     ですので、これからの日本のためにも、特に異文化を携えてきた渡来人の子であるハーフの方々には、むしろ周りの「では」に対する冷たい視線を跳ね返すくらいであっていただきたいと思っています。日本は潜在的にもっと住みやすい国になれると思います。

    5:43 AM Ken

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