お盆に帰省するハーフ

2012.8.16

「お盆に帰省するハーフ」がタイトルですが、お盆もう明けましたね^^;

今回はお盆に田舎に帰省するハーフの話。

そう、『ハーフ』イコール『東京と外国のハーフ』だとは限らなくて、

日本人のほうの親や、日本人のおじいちゃんおばあちゃんが地方出身の場合も多いですからね。

でも普段はたとえば東京に住んでいるハーフが、お盆の時期に田舎に帰省し、そこで親戚一同に久しぶりに会うと、お嫁さん並に精神的に大変だったりもするみたい(笑)

アフリカ某国×日本のハーフ・Tくんの憂鬱は、

毎年お盆に田舎に帰省すると、

親戚の高齢のおばあさんに

「ワタシは英語はぜんぜんしゃべれませんから~!!!」

とそれはそれは大きな声で言われる事だそう(笑)

これはもう毎年慣例のようなもので、

おばあさんは遠くからTくんを見かけると

決まって周りの人に大きな声で

「ワタシは英語は、まるでしゃべれませんから~!!!」

と叫ぶらしい(笑)

そのたびに周りの親戚が

「おばあちゃん、だいじょうぶですよ。Tくんは日本語がちゃんと話せますからね。」

とおばあちゃんに言い聞かせるのだが、

5分も経たないうちに、また

「ワタシは英語はぜんぜんしゃべれませんから~!!!」と

自己主張するおばあちゃん(笑)

Tくんは10代の頃はこれが激しく嫌だったそうですが、

20代の今は『慣れた』とのことです。

10代の頃はTくん、大真面目におばあちゃんに

「僕も英語はしゃべれませんよ。」(←Tくんは日本育ち)

と説明をしたそうなのだが、おばあさんには全く通じず(苦笑)

おばあさんは「ワタシは英語はまったくしゃべれませんから~!!!」とお盆期間中、Tくんの顔を見るたびに連発していたらしい(笑)

そのため、Tくんの中でそのおばあさんは

「英語がしゃべれませんのおばあさん」となっているんだそうな。

今年もTくんはお盆に帰っていると聞いたから

また毎年慣例のデジャヴ体験をTくん今頃しているかもしれません。

ちなみに、私も子供の頃はお母さんと一緒にお盆の時期に田舎に帰っていましたが、

私が子供の頃の80年代前半の田舎は今よりさらに外国人やハーフが珍しく、

田舎に帰ると、

「あそこの家にはガイジンさ、いるらしい」

「あそこの家はドイツ人さ、いるらしい」

と近所の子達が見物しに来ちゃってたらしい(笑)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

でも

亡くなった人の何回忌というのもそうですが、

亡き人のことを偲ぶ「お盆」は日本の大切な文化、そして習慣ですよね。

ドイツにもお盆に少しだけ似ているAllerheiligenというのが10月末にありますが、

あまりみんな真剣にやっていないような。

ドイツはAllerheiligenの「お墓参り」よりも、みんな「誕生日」のお祝いのほうが熱心です。

誕生日のお祝いが重要視されているドイツと

亡くなった人のことを偲ぶことを大切にしている日本。

こんな「生」と「死」に関するところにも両国の文化の違いがあり、興味深いなと感じます。

・・・・・・・それにしても、ほんっとうに暑いですね。

今も隣りで窓越しにセミがミンミン鳴いています。

暑さに負けて(?)最近このホームページの更新も中々ままならない状況ですが、

またすこし涼しくなったら「ハーフを考えよう」と思います(^_-)-☆

サンドラ・ヘフェリン

コメント

  • 私の実家の周辺も最近までは外国人が少なかったせいか、やっぱり家族で帰省すると目立っちゃっていました。パパと娘は顔がそっくりなため、余計に目立ってしまい、親子にしか見えない ^^; 
    最近はインド系の人が少しづつ住み始めているのと、周りが慣れた?のとで、もう誰も驚きませんが、初めは必要以上に目立っちゃってました。

    9:32 PM Jannat
    • Jannatさん
       
      やっぱり「数」が増えるとラクになる部分もありますよね。もちろん外国人の数が多ければイコールそれで全て解決っていうふうにはならないけれど、一つのステップではあるかと。★サンドラ★

      12:24 PM サンドラ・ヘフェリン
  • おもしろいおばあちゃんだね!☆
    まるで漫才みたい。(^_^;) 
     
    でもやっぱり人間見た目の印象が一番大きいってことだね。

    10:47 PM Shuhei Shigeno
    • Shuhei Shigenoさん
       
      おばあちゃん、笑うしかないよね(笑)
       
      おっしゃる通り「見た目」って、単なる「第一印象」ではなく、第二印象も第三印象をも(←こんな言葉があるのかは分かりませんが・・・)影響するもののようですね(笑)つまりガイジン顔だと、5年経っても10年経っても20年経っても「ガイジン扱い」される場面も少なくないということ。
       
      そういえば私の場合も顔がガイジンなので、私の顔を見ると「ドイツ」を会話の中で連発する人がいたりします。別にいいんですけどね。ただ「私は日本人でもあるんだけどなー」「世田谷と品川と目黒に住んで13年になるんだけどなー」と思ったりもします(笑)でも目黒とか世田谷に関する質問は誰も私にしてくれません(笑)←たとえ私が長くそれらの区に住んでたことを知っている人でも。たぶん私の顔を見ると、相手はドイツの話をしたくなるのでしょうね(笑)まあ怒るところでもないのだけれど偏っているなあ、とは思います★サンドラ★

      12:38 PM サンドラ・ヘフェリン
  • T君自身にとっては嫌な事かもしれないが、私には羨ましかったりする。

    私も白人系ハーフではあるのだが、容姿はガタイのいい濃い目の日本人である。

    体験入学をした際には、先生にドイツから女の子がやってくるよ!と幾度も言われていただろうクラスの子に「えっと~インドからだっけ?」と聞かれ、親戚のおばちゃんには「近所のみかちゃん(仮)にそっくりね!」と言われ、事前に会計をしていたハーフのお友達には「…レ、えー…ビル?」と聞いていた店員さんも私の番となると間髪をいれずに「レシートお付けしますか!」

    ・・・はい、お願いします!

    一度でいいからハーフ特有の「生きにくさ」を体験してみたい今日この頃です。やはり隣の芝生は青い。

    2:05 AM くコ:彡さん
    • くコ:彡さん 
       
      コメントありがとうございます!!隣の芝生は・・・青いですね。「地元の人に見える」って、意外と気付かない幸せだと思うのですが(なぜかというと、「地元の人に見えない」って居心地の悪い事でもあったりするから)、でもその反面くコ:彡さんが書くように「白人とのハーフなのに、白人に見えない」という悩みもあるのですね。私にとって勉強になります。
       

      私は親戚のおばちゃんに「サンドラはウチの近所の美香ちゃんに似てる!」なんて言われたこと無いから、それが悩みでもあります・・・・。「地元の人に見える」って本当気持ちいいものですよ。たとえば昨年ドイツの本屋さんに入って『本屋さんの店員』に間違えられた時は本当にうれしかった。地元の人に見えないと本屋さんの店員さんには間違えられないですからね^^日本では私を本屋さんの店員さんに間違える人・・・・居ないです(笑)★サンドラ★

      12:51 PM サンドラ・ヘフェリン
  • Twitterから来ました。
    この手を話題にしている執筆者が居たことに喜びを感じ、同じルーツのハーフということで読みましたが、なんかけっこう残念…
    偏見と客観がごちゃまぜで洞察も浅くて、出展表記無くお話される方なんだと思いました。
    あるある話的ないいね!はいくつもありましたので共感啓蒙でのエバンジェリストであれば支持しますが。
    執筆本はもしかしたらレベル高いかもしれませんから今度本屋で見かけたら立ち読みしてみますね。

    2:58 PM 通りすがり
    • 通りすがりさん
       
      以前も同じハンドルネーム「通りすがり」で、イジメ・ドイツ版(チン・チャン・チョーン!)に投稿なさっていましたね。 ←には「日本人として聞きたい」と書き、今回は「同じルーツのハーフということで読みました」ですか。・・・毎回、別の人になりきってお忙しい方ですね。
       
      「出展表記無くお話される方なんだと思いました。」とのことですが、でしたら「通りすがりさん」ぜひ毎年お盆に何人(なんにん)のハーフがお盆に帰省をするのか数を調べて、結果をこちらに投稿してくださいね。楽しみにしております。★サンドラ★

      3:10 PM サンドラ・ヘフェリン
  • サンドラさん、はじめまして。トピずれのコメントですが、最新コラムに書くほうがいいかと思い、ここに書きます。きっかけはYoung Germanyのメルマガで、「ハーフが美人とは…」を取り寄せました。面白い本を書いて下さって、ありがとう。日ごろはYGを読まずにゴミ箱に入れている(ごめんなさい)というのに、読む気になったのは、「読めっー」というお告げ?!だったのでしょうか?その後、コラムも全部読みました。初めて知ったことばかりではなかったのですが、新鮮、もしくは切実に感じました。現場、当事者の声で生々しかったからです。国際結婚、バイリンガル教育の本にもハーフの子供の例は書いてありましたが、研究者や親が書いた物だったので、ケーススタディとして載っている例にも距離感があったのだと思います。サンドラさんの日本語の文章は、読ませる、ぐいぐい引き寄せられる文体で、皆に対する愛があるなーと感じました。ハーフに関係がない人にも読み物として面白く読めると思います。第二弾、期待してます。
    私はハーフと言う言葉がそれほど好きではないのですが、日本人には一番通じるので、この言葉を使っています。定義的に一番しっくり来るのは、TCKです。TCKは Third Culture Kids (David C. Pollock & Ruth E. Van Reken)です。原書は英語ですが、ドイツ語版をDF(Deutsch Fernschule 海外在住ドイツ語母語者のためのドイツの通信制学校制度)から、頂きました。TCKは血筋的だけでなく、多文化背景で育った人のことを言うので、純ジャパでもTCKの人はいます。
    長くなったのに、最後にさらに蛇足。リアルタイム・我が家を取り巻くドイツ子供名前事情!をお知らせします。名付け人気ランキング上位に上がっていないのに、けっこう目立つ名前の2大潮流は英米語人名&古典回帰名!!Justin, Jeremmy, Kevin, Stanley, Henry, Stieve, Jenny, Jessica, Jeniffer,全員実際に知っている10歳前後の子で、ケビンは3人知ってます。綴りも発音も英語ですが、英米語圏出身の親でもなく、英語も話しません。そして子供の通うギムナジウムには、英語名の生徒は皆無の代わりに、古典復古個人名のティーンがいます。Friedlichは親戚筋の子にもいて、学校の名簿にも二人ありました。Wolfgang, Hans, はクラスメート。Wilhelm, Gustav, Hedwig, Friedrikeは学校年鑑に載っています。名簿を見ると各々の古典名に2、3人くらいいます。少数派とはいえ、ひとつの学校にそれだけいれば、古典回帰ブームかと思ってしまします。念のため苗字ではありません、ファーストネームです。Quirinは10年位前、バイエルンの赤ちゃん体操教室にいた子。英語名の子も、古典名の子も男子に多い。一家族の周りだけなので、一般化できませんが…。
    長くなり失礼しました。今後の更なるご活躍を祈っています。

    12:30 AM ことりママ

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