災害で見えた「日本人とドイツ人の違い」(日独ハーフの視点19)

2011.4.13

今、東京でこの連載を書いています。地震と津波のあの日から約1ヶ月経ちました。この連載は月に一度の更新のため、お見舞いを申し上げるのがだいぶ遅くなってしまいました。3月11日の東北地方太平洋沖地震において、被害に遭われた皆様に、謹んでお見舞い申し上げますとともに、犠牲になられた方々とご遺族の皆様に対し、深くお悔やみを申し上げます。一日も早い復旧・復興を心よりお祈り申し上げます。

本当は今回の連載、前回に引き続き「ハーフの名前のつけ方」について書く予定だったのですが、変更させていただきます。ハーフの名前についてはまたこの連載で取り上げていきますので、もう少しお待ちください。今回は 3月11日の震災で考えさせられた事について書こうと思います。もちろん“ハーフの視点”で。

今回の地震で実感したこと。それは、人間は自然を前に全く無力であるのだということ。

そして改めて考えさせられたこと。それは今回のような災害時、非常事態の際には「お国柄の違い」や「文化の違い」が特にハッキリおもてに出るということだ。

地震が起きた次の日に福島の原子力発電所の問題が報道されたけれど、その報道のあった日から 2、3日以内で、私の周りのドイツ人の友達や日独ハーフの友達はみんな東京からいなくなってしまった。みんなドイツへ一時帰国をしたり、第三国へ行ったり、または日本国内でも大阪や神戸、広島など「南のほう」へ移動したのです。

原子力発電所に関しては不確かな部分が多く「次の何日間で、どう原発が悪い方へ変化するか分からないから」というのが多くの「脱出組」の見解だった。

実際、ドイツ大使館を含む多くの欧米諸国の大使館が、日本にいる自国民に被災地はもちろん、関東からも離れるように案内していた。私自身はドイツへは行かなかったけれど、3月15日に新幹線で大阪へ向かい、関西で仕事をしながら Atomkraftwerk(原子力発電所) 関連のニュースを毎日追っていた。

さて、今回とても気になったこと…。

それはこの「原発問題」で日本とドイツの違いが、ハッキリおもてに出たこと。政治の面でもそうだが、ここでは民間レベルの話をしたい。

最初気のせいかなと思ったのだが、日本を脱出する人達 (外国人が多かったように思うがハーフや日本人もいた)に対して一部の人は彼らの事を「裏切り者」のように感じたようだ。実際「何故、東京を離れるの ?」といった質問も多く、その質問をしている時の声のトーンから「結局アナタ達 (外国人、ハーフ、欧米育ちの日本人など) はイザとなったら日本を捨てて、出て行くのね」と言いたいのが聞いて取れた。

地震が起きて、津波が来て、原発の問題が起きて、誰もが不安だったのだと思う。どの情報が正しいのか分からないから、自分とは違う判断をする人に否定的になりがちだった人も多かったように感じる。

私自身は日本に留まったものの、あの時に即日本を離れた人達を責めることはできないし、これを機に日本を長く離れる人がいたとしても、それを責めることはできないと思っている。なぜなら危険を察知して場所を移動することは本人の「自由」だからだ。

日本の雑誌を読んでいると「この時期に日本を離れる人は裏切り者」的な書き方 (直接、裏切り者とは書いていないのだが、書き方のニュアンスとしてそう言いたげな書き方をしている)をしていた雑誌もあり、これには「 ??? 」と思っている私。

上にも書いたように、場所を移動することは本人の「自由」だし、それをアレコレ言うのは危険な事だと思う。まるで旧共産圏の監視社会のようではないか。

さて、私の周りの日独の家庭では「文化の違い」を象徴するような様々な「ドラマ」があった。

関東に住むある一家。お父さん (ドイツ人) と娘 (日独ハーフ) は原発を恐れて日本を出国しドイツへ行ったが、お母さん (日本人) は日本 (関東)に留まった。お父さんと娘が「一時的にドイツに避難しよう」と説得しようとしたが、お母さんは自分で日本に残ると決めたという。ドイツに着いたお父さん (ドイツ人) と娘 (日独ハーフ) は現地のドイツ人に「なぜお母さんを、あんな危険な場所 (※一番下で説明) に置いてきたの? なぜ一緒にドイツに避難させなかったの ?」と聞かれ、説明をするのに苦労したという。

日本は自分の国だからと日本に留まりたいお母さん (日本人)。お母さんには「ドイツを含む欧米のメディアは今回の原発に関して大袈裟」という気持ちもある。

そして自分と自分の家族である娘や奥さんを一時的にでも安全な場所へと移動させたいお父さん (ドイツ人)。

そして選択を迫られる娘 (日独ハーフ)。私の周りでは日本を一時的に出国した日独ハーフが多かったが、出国するまでに上記のようなお父さん (ドイツ人) とお母さん (日本人) の喧嘩を見ているので、みんな胸の内はかなり複雑だったようだ。

こういう危機的状況の中、日本とドイツの違いがハッキリと出てしまった。下手をすると人間関係を壊しかねないような気持ち悪さを伴って表に出てしまった。日本とドイツのハーフの私にとって、それはとても悲しいことだ。今年は日独交流150周年の記念すべき年なのに…。

原発自体も心配だが、この原発に対する考え方の違いが理由で、今後、日本人とドイツ人の間に解決できない「わだかまり」が残ってしまうのだとしたら…こんなに悲しいことはありません。

どうか長い目でこの問題が日本とドイツの関係に暗い影を落としませんように。これからも日本とドイツが交流できますように。良い関係が築けますように。

日本を訪れるドイツ人が、ドイツで「どうして日本なんかに行くの ?!」と言われませんように。

ドイツを訪れる日本人が、ドイツで「あなた、体から放射線を放ってるんじゃないの ?」等というイジメを受けることがありませんように。

逆に日本を離れるドイツ人や日独ハーフが、周りの日本人から「どうせイザとなったら日本より外国がいいんでしょ? どうせ逃げるんでしょ?」などと責められることがありませんように。

日本を出国する日本人が周りの人から「こんな時に日本を出るなんて!」と、批判されることがありませんように。

災害を乗り越えた時に、相手を受け入れるような優しい社会になっていますように。

※補足の説明: ドイツでは連日、地震や津波の被害の状況より、日本の原発と放射能の危険性が報道されていたため、ドイツに住む多くの人の間では「日本」イコール「あんな危険な場所」となっていたのです。

                                        サンドラ・ヘフェリン 

コメント

  • 今、古い方のコラムから順番に読んでます。前のテーマにもいろいろコメントあるけど、それはまたおいておいて、、、

    あの3月11日から13日までの3日間で、報道がすごく変わったというのが私の印象にある。私自身がアウトバーンで立ち往生(車の不調)だったため情報がツイッターなどネットに限られていたこともあります。でもドイツ時間で、金よう日の朝はずっと津波や仙台空港の中継が続き(これを東京の空港だと思っていたドイツ人もいたそうだ)水素爆発を契機にそれ以降は、ずっと原発関連のニュースになった。スタジオにモデルを作って、何号機の電気が通ってるだの、ここに水を入れているだのと説明していた(詳細は記録してたわけじゃないので、記憶ですが)。それから、「日本危険」の大合唱でした。

    多くは私もそうですがチェルノブイリ時代を生で体験している。あの1000キロ以上も離れたところの事故でも、バイエルンの森のキノコ、アルプスの湖水が危なかったり、雨や風にびくびくしたりしていたのだから。福島と数百キロも離れていない東京や首都圏、あるいは大阪などでも危険と感じたドイツ人が多い。+地方選挙を控えていた。テレビにはグリンピースの人がどうどうとロゴ入り看板の前で「原発専門家」という字幕タイトルつきで語っていたし。選挙に利用されたという面も大きいと思います。ドイツ側の事情というか。

    で、サンドラちゃんにお願いなんだけど、東京にいてあの3日間どうだったのか、ドイツ側からのドイツ語の報道も見聞きしていたのか。その報道の温度差とか、そのあたり、今になって振り返ってもらって、なんか書いてもらいたいな。

    3:25 PM 白坂 啓
    • 白坂さん、読んでくれてありがとうございます。古いコラムも新しいものも、ご意見などいつでもウエルカムですよ^^私は震災後ずっと日本にいましたが、ドイツのメディアも耳に入ってきました。地震と津波があった直後(原子力発電所の問題が大きくなる前)は日本に同情的だったのが、原子力発電所の問題が明らかになった後はトーンがかなり変わりましたね。白坂さんが書かれていた「ドイツ時間で、金よう日の朝はずっと津波や仙台空港の中継が続き(これを東京の空港だと思っていたドイツ人もいたそうだ)」の点ですが、けっこうドイツでそのあたりの勘違いが目立ちましたね。私もこのあいだyoutubeでドイツで放送された番組を見ていたら、司会の人がずっと「センチャイ、センチャイ」と言っている。何のことかと思ったら、「仙台」のことでした。番組が終わるまでずっと“Die japanische Stadt Sentschai.“を連発していて、あーあ、って思いました。私の想像ではおそらく筆記体で書いた文字が汚かったとかでSendaiがSenchaiに見えてしまった、とかそういう理由だと想像しますが、こういう間違いも微妙ですね。外国人がドイツ語を話して間違えるとスグに間違いを指摘して訂正するドイツ人が多いですが、公共の電波で何分もセンチャイセンチャイを連発、これはイカンと思います・・・。本題からそれている問題のようで、実はこういった間違いや勘違いが実に多かった。緊急なので仕方ない部分もあるのかもしれませんが、とにかく大騒ぎをすればよい、という姿勢、そして相手(日本)のことをわかろうとしない上から目線の部分もあり疑問に思うところもありました。原発事故がきっかけで日本とドイツのあいだに溝ができてしまったな、と感じさせられましたが、溝を長い目で埋めていくことができることを祈るばかりです★サンドラ★

      7:53 PM サンドラ・ヘフェリン
  • けしてドイツにわだかまりなんか持ちません。
    僕なんかあの最中にはドイツのサイトで提供されていた放射能の流れ予測のgif動画を毎日参考にさせてもらいながら過ごしました。し、ドイツだから出来るんだなとの思いを強くしていました。
    他国の客観情報は必要ですし、それもドイツのなら信用出来ます。
    だからありがたいくらい。

    2:40 PM ocotomo
    • ocotomoさん、ドイツ人はこういう時シビアですからね。気をつけるに越したことはない、と思っている人が多いですし。色んな情報を自分で選べること。それが大事ですよね。またぜひ遊びに来てください★サンドラ★

      9:35 PM サンドラ・ヘフェリン
  • 今は情報がごっちゃにある、情報過多の時代。気をつけるに越したことはありませんが、原子力はまだ研究され尽くしていない分野なので、人によって言うことが全然違う、と感じました。
    原発事故に限ったことではないけれど、眼や耳から入る情報をただ鵜呑みにせず、情報を吟味する力、つまり情報リテラシーを自分で身につける、(学校では教えてもらえないと思うから)というのは本当に大事だと感じました。

    1:06 PM Jannat
    • Jannatさん、情報リテラシーを自分で身につけるの大事ですね。私がそれを身につけることができているのかは疑問ですが、自分の判断で動く人を「すごい」と尊敬する人でありたいと思います。他人がその人自身の人生について判断したことを尊重したい。そこを「でも・・・」なんて足を引っ張っちゃダメだと思う。このあいだ友達が「情報弱者」という言葉について語っていたけれど、情報はなるべく色んな角度のものを見て・聞いてそれで自分で判断できるのが理想的だな、と思いました。もちろん現実ではそうはいってもすぐに動けなかったりする場合もあるのでしょうけど。ほんとういろいろ考えさせられますね★サンドラ★

      1:42 AM サンドラ・ヘフェリン
  • あと、今思い出したのが、バングラデシュでも地震が起きたその日の夜あたりか、次の日の朝にかけて、日本の震災のニュースだけが流れていた状態らしく、家の電話が鳴りっぱなし!!
    出てみると実家の両親や親戚ばかりで、みんな口々に「今、日本の震災のニュース見てたよ。お前のところは大丈夫なのか!?」「本当に大丈夫!?危険だったらいつでもこっち(バングラデシュ)に避難してきなさい!」
    日本の地理が頭に入っていないらしい?親戚からの異様に心配した電話が続きました。
    原発事故のニュースが流れると、また「こっちに避難してこい!」の電話が鳴りっぱなし。
    パパは、自分たちが住んでいるところは震源地からも原発からも離れていること、今のところは避難の必要性がないことを説明しました。その説明で、私たち家族が安全なのを確認できたのか、親戚もやっと納得した様子でした。

    1:22 PM Jannat
    • Jannatさん、ニュースで国名を聞くとやっぱり心配しちゃうんでしょうね。「日本で原発の問題が・・・」と海外で報道されると、もうその国の細かい地理的な事は考える余裕はなくて、とりあえず「日本が危ない」というふうになってしまうんだな、と見ていて思いました。(バングラデシュだけじゃなくて、ドイツを含む色んな国も)★サンドラ★

      1:46 AM サンドラ・ヘフェリン
  • 興味深く読みました。避難の件ですが、難しいですね。

    私も夫がドイツ人ですが、私たちはずっとイギリスに住んでいるので、喧嘩はありませんでした。夫は物理学の研究をしているので、むしろ英語の記事の判らない所や、東電の会見や放射能汚染地図の専門的すぎて理解出来ない所を教えてもらったので、ますます好きになってしまいましたよ。

    でも、どちらかの国にいたカップルは本当に大変だったと思います。BBCの報道番組は英語圏で広く視聴されているので、出来るだけアサーティブに、中立報道を心がけているし、英国は他民族社会の歴史も長く、宗教や文化の背景の違う国民に対する配慮もあるし、イギリスメディアには「世界中から見られている、ジャッジされている」意識があると思います。

    でも、日本とドイツのメディアは、違うと思います。私も今回夫やドイツ人の知人にドイツでの報道を訳してもらって、あまりに過激で卒倒しそうになった事が何度かありました。ドイツの報道の仕方が「悪い」のではなく、ドイツのメディアが政治にプレッシャーをかける為の重要なプロパガンダであること、やや外から見られているという意識にかけているという批判はあってもそれで実際に政治が動くので、必ずしも悪とは言えない、メディアの重要な役割なんですね。日本人はドイツメディアの特性についてもっと判って欲しい…参考にするのは悪い事では無いのですが。

    それと、もし今回の災害がドイツで起これば、日独カップルの間でやはり同じ事が起こる気がします。外国で災害に遭うというのは怖いものですよ。やはり自分が情報を集めやすい場所、家族や友人の多い場所にいたいのは、仕方ないと思うんです。「日本を出ない奥さんを非難するドイツ人」も「ドイツに戻るドイツ人を非難するドイツ人」も、私はむしろどちらも同じに思えましたね。

    4:14 PM 山ちゃん
  • ドイツに戻るドイツ人を非難するドイツ人→ドイツに戻るドイツ人を非難する日本人 でした!失礼しました(^^;)

    4:15 PM 山ちゃん
    • 山ちゃんさん
      貴重なご意見ありがとうございます。
      イギリスのメディアは、「宗教や文化の背景の違う国民に対する配慮もあるし、イギリスメディアには「世界中から見られている、ジャッジされている」意識があると思います。」というのが興味深かったです。ドイツや日本のメディアにはたしかに一部欠けている部分かもしれません。日本とドイツの(この震災関連の)報道って本当に対立しているというか両極端の気がします。

      山ちゃんさんが書かれていた

      >「日本を出ない奥さんを非難するドイツ人」も「ドイツに戻るドイツ人を非難する日本人」も、私はむしろどちらも同じに思えましたね。

      ↑に同感です。災害の時やピンチの時って、他人がした決断を尊重する、という当たり前の事ができなくなる事が多いみたいですね。結局は他人を思いやる余裕がなくなっている、という事なのだと思います。私が印象的だったのは、父親ドイツ人×母親日本人、娘二人の4人家族で震災までは日本に住んでいた家族。お父さんと娘は原発事故後に海外へ脱出したのですが、お母さんは自分の判断で日本に残った。海外へ行く飛行機の中でお父さん(ドイツ人)はボソッと娘に”Unsere Mama ist eine KAMIKAZE-Japanerin.(ママはカミカゼ日本人だ)”とため息をつきながら言ったそうです。考えさせられるエピソードでした★サンドラ★

      4:06 PM サンドラ・ヘフェリン
  • 日独の差、とはいいますが、こればかりはドイツで同じことが起こってみないと分からないのではないでしょうか?

    私がもしドイツ人と結婚してドイツに住んでいて、ドイツで原発事故が起こったら、迷わず家族を連れて日本に帰ると思いますが、そんなときドイツ人は躊躇せずについて来てくれるんでしょうか?周りのドイツ人は何とも思いませんか?チェルノブイリの時は沢山のドイツ人が西へ逃げたり移住したりしたのでしょうか?

    自分の母国で事故が起こるのと、他国で起こるのとでは全く異なると思います。

    余談ですが、仙台在住なので、サンドラさんが「センチャイ」突っ込んでくれて嬉しかったです(笑)。

    11:19 AM kakomuku
    • kakomukuさん
       
      「センチャイ」は酷いですよね。想像するに殴り書きされたものを読み間違えたのかと思います。それにしても地理をもう少し勉強してほしいですね(笑)
       
      う~ん、そうですね。1986年のチェルノブイリ事故の時は、南米に逃げたドイツ人もいましたね。ただ事故自体が、ドイツ国内ではなかったのと、ロシアで事故が起きたと国民に知らされた時点で既に手遅れ(ロシア政府が当時、事故をすぐに公表しなかったため、事故があった事が国民が知らされた時点では、既に多くのドイツの子供達がもう公園や砂場で遊んだ後だった)だった、ということもあり、逃げなかった人のほうがやっぱり多かったですね。
       
      ただ、『逃げる』ということについて考えた時に感じるのは、日本とドイツを比較すると、原発事故に限らず「逃げるのは卑怯」という感覚は日本のほうが断然強いということ。ドイツでは色んな場面で「逃げるのは当たり前」だという感覚がありますね。たとえばブラック企業で長く働いて体調を崩すのは日本人が多いですよ、ドイツ人よりも。ドイツ人はブラック企業からスグ逃げます(苦笑)★サンドラ★

      12:00 PM サンドラ・ヘフェリン
  • サンドラさんは、皮肉抜きで本当に優しい方だと思います。
    ところで、與那覇 潤という方が書いて、最近有名になった
    『中国化する日本 日中「文明の衝突」一千年史』という本はご存知ですか? 
    それの48pagesから 51pagesに、中華文明と日本文明の対比がABCDEと五つあげられ中華は
    『D…市場ベースの秩序の流動化、E…人間関係のネットワーク化』
    日本は『D`…農村モデルの秩序の静態化 E`…人間関係のコミニュティ化』と書かれています。
    私はこれを読んで、日本と中華、もしくはヨーロッパ諸国との最大の違いの一つは『国内、もしくは国外への移動の自由性、自明性』ではないかな、と思いました。
    ただそれも、日本がかなり大きな島国であるのに対して、ヨーロッパは中小国が大半である事や、日本は豊かな土壌や自然を持ってるのに対して、ヨーロッパは岩地が多いこと。ヨーロッパでは何百年と近隣諸国との戦争が絶えなかった事に対して、日本は歴史上、大規模な対外戦争をあまり経験しなかった事など、歴史、地理、環境も考慮しなくてはいけませんね、中国と比較するにしても。
    それもあって、『逃げる』ことつまり『移動する』ことは不自然
    もしくは卑怯と思う日本人が多いのかも知れません。
    他にも、日本への愛国心やアイデンティティ、歴史、名誉とか、日本人(もちろん私も)にとって大切なものもあると思いますが。

    11:02 AM ダンダーン

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