ハーフだと不便なことPart1(日独ハーフの視点16)

2011.1.12

普通に生活していく中でハーフは色々と不便なことがあったりする。普段は自分がハーフであることや自分の容姿が外国人風であることを忘れていても、ふとしたことで、やっぱり自分は周りの人とは違うんだな、と気付かされる。今回は日常生活の中のそういった『事件』にスポットをあてていきたい。

ハーフだと不便なこと: その 1
~区役所にて~

東京都内のある区役所へ行った時のこと。印鑑証明書が必要で区役所へ行ったのだけれど、簡単なことがややこしくなってしまった。それは印鑑証明のカウンターで以下のようなやりとりがあったから。

私 (印鑑とパスポートをさりげなくカウンターに載せながら):「印鑑証明書を発行して頂きたいのですが、手続きを教えて頂けますか」

職員:「外国人登録証の手続きはアチラですよ」(と言いながら違うカウンターを指差す)

私:「いえ、外国人登録証ではなくてですね、印鑑証明の件でお伺いしたいんですが。あと、これ日本のパスポートなんですけど…」

職員:「は ?! 帰化された方ですか ?」

私:「いえいえ、元々最初から普通に日本人なんですけど…」

私は顔が外国人風のため、職員は私の『元々最初から普通に日本人』発言にかなり混乱 & 困惑した模様。

職員:「はぁ」

私も「はぁ~」と心の中でため息をついたのだが、その時タイミングよく奥から別の職員が出てきて「どうされました ?」と聞いてくれた。そこで「印鑑証明書がですね、必要なんですけど、今までやった事がないので、どういった手続きが必要なのかを教えていただけますでしょうか」ともう一度説明し、そこでようやく職員に「はい、印鑑証明書ですね」と理解してもらえた。

外国人風の顔をして印鑑証明書の手続きをする人はあまりいないから、混乱したのかもしれないけれど、今後、印鑑証明書が必要になる外国人顔の人も増えることが予想されるし、そこは区役所も対応に慣れてくれることを祈るばかりだ。

それにしても、こんな簡単なことがこんなに「ややこしく」なるなんて。こういう時「ハーフは大変だぁ…」とタメ息が出るのです。

ハーフだと不便なこと: その 2
~こちらの保険証はご本人様のものでしょうか~

私は出先でインターネットカフェを利用することがある。2010年の夏からは東京都内ではネットカフェ規制条例のため、入店の際に身分証明書を見せなくてはならなくなった。ところが店員さんに身分証明書である保険証を差し出したら、「…?! こちらご本人様ですか ?」ときた。少しカチンと来て「本人です !」とふてくされ気味に答える。

これはどういうことかというと、保険証には「渡○○美」という私の日本名が記載されているのだけれど、このバリバリな日本名と私の外国人風の容姿がマッチしないため、保険証を見た人に「この人、怪しい」と思われやすいらしい。店員さんの表情から「はあ ? このガイジン顔で渡○○美 ? 本当 ??」と不審に思っている様子がうかがえた。

店員さんに悪気がないのは分かるけど「私も何も悪いことしてないのに、なんなのよ、これは ?」って気持ちになっちゃいます。保険証に顔写真が載っていればいいのに、そうしたら誤解されずに済むのにな、って思います。ちなみに車の運転免許は持っていないため、身分証明書として運転免許証は出せないのです…

ハーフだと不便なこと: その 3
~田舎のファーストフード店にて~

私の経験上、地方のファーストフード店で注文をすると、間違ったものが出てくることが多い。これは決してハーフの日本語能力に問題があるわけではなく、そして店員さんが難聴なわけでもなく、単に店員さんが「外国人の顔を見たら、驚きのあまり頭が真っ白になってしまった」ことが原因である場合が多い。

外国人風の顔のお客さんを見て「英語で話さなくてはいけないのかしら…?」と店員さんが軽くパニックになり、そのため外国人顔の口から日本語が出てきても、店員さんには英語に聞こえてしまったりする。その結果、完全に混乱状態。ファーストフード店でハンバーガーを注文してもポテトが出てきたり、コーラを注文したのにオレンジジュースが出てきたり、と注文したものとは全く違うものが出てくることがよくある。

不思議な現象なのだが、ここは怒るのもかわいそうなので、店員さんに 1日も早く「日本語を話すガイジン顔のお客さん」に慣れてもらえればと思う。

以上、今回の「ハーフだと不便なこと」BEST 3でした。

                                                                                                                                                             サンドラ・ヘフェリン

コメント

  • 以前、本人から直接聞いた話なのですが、アメリカ人とのハーフの方が英語を勉強したいと思い英会話学校に申し込みに行ったそうです。そうすると。。。。

    。。。。結局彼は、その出来事が最終的なきっかけとなって、日本人をやめてしまいました。彼が日本人について話すこと内容には憎悪が感じられて怖かった。それだけ大変なんだなと考えさせられた出来事でした。

    1:11 AM こう
    • こうさん
      コメントありがとうございます!レスが遅くなってすみません。
      欧米人風の顔をしたハーフが日本で英語を習おうとすると、本当に信じられないコメントを沢山もらいますよ。え?その顔で英語習うの?もう(英語)できるんじゃないの?的なことを言う人が多いですが、言っている本人も日本語しかできなかったり・・・。一体なんなんでしょうね。英語を勉強したい!と言っている人の足を引っ張るような発言は控えていただきたいものです。
      こうさんが書かれていたことについては実は私も前に以下のコラムに前に書きましたので、よければ読んでみてください☆下から3つ目の段落に、英語を勉強しようとしたアメリカ人×日本人のハーフ(幼稚園)が周囲からアレコレ言われたことについて書いています。

      ハーフ=バイリンガル?
      http://half-sandra.com/column/2008/07/15/10.php

      これからも交流宜しくお願いいたします★サンドラ★

      3:43 PM サンドラ・ヘフェリン

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