バイリンガルの意外な落とし穴(日独ハーフの視点5)
前回、子供を日本語とドイツ語のバイリンガルにするためにはどのような教育が必要なのかということについて書かせてもらったが、基本的に私は「バイリンガルであれば何でもできる」「バイリンガルが全て」「バイリンガル万歳!」とは思っていない。
どういうことかというと、バイリンガルであることによって得る事も沢山あれば失うものもあると思っているからだ。世の中の物事のほとんどにプラスとマイナスがある。同じ事柄でもプラスだらけ、という事は滅多にない。プラスが沢山あるようでもちゃんとマイナスもくっついてくるんだ。
バイリンガルだって例外ではない。私は言葉が2つまたはそれ以上できるのは便利ではあるけれど、2つの言語およびその文化に小さい時から触れていたことによって「失う」ものもあると思ってるんだ。そう、バイリンガルには「副作用」(Nebenwirkung)がある。どういうことかって? それでは、私の持論を説明しましょう。
日独ハーフの人を沢山観察してきたが、日本語とドイツ語の完全なバイリンガルもいれば、親がバイリンガル教育にはあまり力を入れず、ドイツ語オンリー、もしくは日本語オンリーのハーフもいる。ドイツ在住のドイツ語オンリーの日独ハーフを観察していて思ったのは、日本語とドイツ語の両方を話すハーフよりも、ドイツ語オンリーのハーフの方が専門知識の必要な、いわゆる「堅い」職業に就く傾向があるということだ。ドイツで医師や弁護士、税理士、エンジニアの職についている日独ハーフは「ドイツ語オンリー」で育ったケースが多い。仮に日本語を一時期習っていたとしても、決してバイリンガル教育どっぷりの語学中心の子供時代は送ってこなかった。
これを見ていて思うのは、しょせん人間のエネルギーや興味は限られているということ。日本語とドイツ語の両方を学ぶことにその人の全エネルギーが向かえば、当然、本人の興味の対象は日本とドイツの「文化」や「言語」に向き、医学に興味を示したりそれを職業にしようという発想にはなりにくい。弁護士や税理士にも同じことが言える。法も税金もいわば言語とは全く関係の無い分野なので(もちろん複数の言語ができれば便利ではあるが)、やはり日本語とドイツ語の完全なバイリンガルである場合は、そのような職業を選ばないケースが多いようだ。
言葉を長年学習してきた場合、「自分は言葉に沢山のエネルギーと時間を注いできた」と自負しているため、「それ以外」つまり言語関係以外の分野や職業に興味を示す事が少ないのかもしれない。もちろんドイツ語のみを話す日独ハーフが全て弁護士や医者になるというのではなく、ドイツで日独ハーフの弁護士や医者に会うと、日本語ができないドイツ語オンリーで育った人が多いという意味だ。
日本語とドイツ語のバイリンガルである場合、上手く行けば通訳や翻訳など言葉を活かす仕事に就けるが、マイナス点としては「フラフラしがち」というのがある。何となく言葉を使う仕事に就き、若い時にドイツと日本を行き来しているうちに専門分野を身につけなかったパターン。ドイツで言うAkademiker (大学教育を受けた人のこと。医師や弁護士、学校の先生などの職業を指して使われる事も多い) になるためには早いうちに決断をし勉強をすることが求められるが、バイリンガルのハーフは子供の時から両方の国と両方の言語を「行ったり来たり」していたから、その状態に慣れてしまい、大人になってからも「行ったり来たり」を無意識に続けてしまい、ある意味フラフラしてしまうことも多いんだよね。
そういう意味では、バイリンガルであることや両方の文化を知っていることが「妨げ」になる事もある。両方の言語や文化に子供の頃から長年触れてきたことで、結果的にある意味 “寄り道” の時間が増えるのかもしれない。ドイツの場合は、将来どの職業に就くか早いうちに決断することが求められるけれど、それを先延ばしにしてフラフラ道草をくってしまうケースが目立つかな。
職業に限らずアイデンティティーの面でも日本語とドイツ語の両方ができ、「両方の文化と共に」子供の頃から育ってきた日独ハーフというのは「フラフラ」 (私のことです…) してしまうことが多い気がする。皮肉にも両方できることによりアイデンティティーの確立が更に難しくなっていたりするのだ。「自分はドイツ人なのか?」それとも「自分は日本人なのか?」、その狭間で自分のアイデンティティーが常に揺れている感じ。
実際に日本語とドイツ語が出来るのだから、そして両方の国の文化や習慣も知っているのだから、そして両方の国に友達もいるのだから、「自分はドイツ人」または「自分は日本人」と思いたい。でもちょっと待って。なんだか私はやっぱり「普通の日本人」や「普通のドイツ人」とは違うぞ、と自分で気付いちゃったりするのだ。そしてそこから末永い葛藤が始まる。この葛藤やアイデンティティーの問題は時間が経てば解決する問題では必ずしもないため、かなりややこしい悩みとなる。ヘタすれば一生「ああ私って一体どこの人なのよ」とやっていかなきゃいけないかもしれない。
人間どこでもそうであるように、日独ハーフ同士でも「無いものねだり」をしてしまう。やっぱり隣りの芝生は青いのだ。モノリンガルである日独ハーフはバイリンガルの日独ハーフに対して「いいなあ、私も両方できたら両方のアイデンティティーを持てたのに」とうらやむ。でもドイツ語と日本語のバイリンガルである日独ハーフは、「言葉と文化を両方理解したところで自分自身のアイデンティティーの問題などは解決しない」という答えが分かっちゃってたりする。それはある意味人生の全てを悟りきって悲しくなっているような老人の心のような状態だ。
逆にバイリンガルである日独ハーフは、アイデンティティーや職業など色んなことが中途半端になりがちなので、日本で日本語オンリーで育った日独ハーフや、ドイツでドイツ語オンリーで育った日独ハーフが「アイデンティティー」の面ではうらやましかったりする。なぜなら、ドイツでドイツ語オンリーで育った日独ハーフのアイデンティティーは間違いなくドイツ人だし、日本で育ち日本語しか話さない日独ハーフのアイデンティティーは間違いなく日本人だから。
そこに「もし、自分がもう1つの方の言語を話せていたら…」「もし自分が違う国で育っていたら…」などと「もし…」と想像して悩むことはあっても、自分の考え方や感じ方が日本人なのかドイツ人なのかとは悩まない。そういう意味ではモノリンガルのハーフの方がアイデンティティーがハッキリしていて社会に溶け込みやすいのかもしれません。
最後に私自身の話で恐縮ですが、私のような両方の国の言語と文化を知り尽くしてしまった人間は、どちらの国にもアツくなれず両方の国をどこか第三者的な冷めた目で見てしまっていたりするので、これもある意味バイリンガルの弊害と言えましょう。それとも単に私の性格の問題?(笑)
サンドラ・ヘフェリン
コメント
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すごい面白い見方ですね、初めて考えさせられました、こんな事。
そうか、だからワタシはいつまでたってもフラフラなのか!☆
謎が解けました、今度母が「何で正社員の仕事に就かないの?」とまた言ってきたら「バイリンガルだから仕方ないんだよ」と返します。
3:32 AM ネコグチ -
ネコグチさん、笑^^個人的な意見ですが、バイリンガルだからというのはあると思いますよ。なかなか一つの事に決断できないというか、あっち行ったりこっち行ったり、とフラフラしちゃう★サンドラ★
7:05 AM サンドラ・ヘフェリン -
日本の親世代の人達は、「せっかく英語ができるんだから企業に勤めなさい!」と言います。でも英語ができるから勤められるのではなくて、海外で現地の価値観を身に付けた元留学生は、日本の社風(たとえ外資系であっても)に心の底からなじめない人が多いのも事実。
例えば残業をすることが偉いと未だに考えられていて、効率よく仕事をしないことに納得できない。家族の時間や自分のプライベートを大事にしない、またはできない。飲み会も行かないと付き合いが悪い奴と思われちゃう。ようは日本の会社は未だに会社中心の生活を強いられる。
親世代は「それが日本だ!会社で働くことが偉いんだ!」と信じて疑わないけど、それは会社が社員の面倒を全て見てくれていた昔の話。今は、会社にもよるけど、いつリストラされてもおかしくはない時代だし、会社は最後まで面倒を見てくれない、留学生じゃなくても今の世代はそれを体で感じて分かっています。
バイリンガルではない人もそう感じてフラフラしちゃう人も多い日本では、言葉以前の問題かな、と思ってしまいます。
まとまりがなくてごめんなさい。11:11 AM Jannat -
Jannatさん、両方の言語を習いバイリンガルに育つと、二つの国の言語や文化に興味が行くからフラフラしてしまう—これは否定できない事実ですよね。
それからJannatさんが書いていたように、二つの価値観の間で戸惑ってしまう、というのも否定できない事実だと私も思います。たとえば私は休みを堂々と取るのが当たり前の文化圏(ドイツ)で育っていますから、休みをとるのに恐縮しなければいけないような日本流企業の雰囲気はもう本能的に受け付けない(笑)。日本のやり方だって分かっているから、その場に「合わせる」事はできても、心の底から「休みナシで働くのが良いこと。素晴らしいこと。」とは思わないし思えない(笑)。休みをいただいてありがとうございましたー、とお土産持参を(雰囲気的に)強要されるような雰囲気も好きではない。問題は、日本の文化の事を知らない「完全な外国人」(←ハーフではなく完全な外国人、という意味)なら、日本のやり方を無視したり、私はそれは好きではない、とその場で堂々と言えたり、または日本のそのやり方は嫌いだから日本には行かない、とか、または逆に日本のやり方を面白い、と思ったりする事も多いようですが、小さい頃から日本とかかわっている「ハーフ」という人達は、自分の納得のいかないことでも、最終的にはやっぱり「空気を読んでしまう」ことが多いんですよ。下手にモノを言うと、相手を傷つけたり、いじめに遭うのが身にしみてわかってますから(苦笑)。そういう、なんていうのかな、矛盾した価値観の狭間(たとえば欧米⇔日本)の間で悩むハーフ(もちろんハーフだけでなく帰国子女なども)は本当に多いですね★サンドラ★
12:01 PM サンドラ・ヘフェリン -
休みを取るのは私も悩むところです。日本の会社の場合はチームで動きますから、いつでも休んでOK!とはいきません。
私自身も残業することがえらい、休みなしで働くのが素晴らしい、とは思いません。だから必要のない残業はしないし、子供が病気の時は堂々と休みます!
本当はもっと柔軟な働き方が認められてもいいのではないか、とお思うのは私だけ?12:02 PM Jannat -
私は日本人でハーフの娘がいます。数年前、韓国人の配偶者をもつフランス人と飲みながら話していたのですが、意見が食い違っていました。(二人とも専門職です。)
私は、ハーフの子供にバイリンガル教育をするのは、その他の目的に使用できるはずのエネルギーを奪われるから反対という立場で、フランス人の友人は、目的が何であれ脳を子供の頃から酷使することにより酷使に対する耐性ができるためバイリンガル教育に賛成という立場でした。もちろん、このサイトを知る前です。
サンドラさんの考えは、これらの中間に位置する意見のように思えました。
私が反対だったのは、語学を習得するのは非常に大きなエネルギーを消費するためです。これは大人も子供も同じで、子供の学習が早いのは、親の存在による高い学習効率だけでなく、子供の集中力が高いためだと思います。そう仮定すると、2カ国語を話すために消費するエネルギーは膨大である、ということが想定できます。
一方、子供は大人のように将来を見越して行動することはでません。例えば、弁護士になるための努力を考えると、子供にとっては生存にも影響せず、親が無理矢理愛情で釣ったりしない限りは興味の対象でもないため、自主的な学習を期待することはできません。
つまり、子供の有限である総エネルギー最を考慮すると、バイリンガルでその大部分が費やされてしまった場合、エネルギー不足からその他の物事に興味が行かない可能性があります。他方で、フランス人の友人の意見にも一理あると思っています。個人的な経験から、脳に限界に近いストレスを継続的にかけることにより、データ蓄積量、スピードだけでなく、その処理能力も飛躍的に向上します。しかし、子供の場合、強制的にそのような環境に置かない限り、自身の好奇心だけで自分のエネルギー量を超えるストレスに身を晒すことはないと思われます。このような想定に基づく場合、バイリンガル教育により2カ国語を習得するという特定レベルの脳に対するストレス耐性を得ることができますが、2カ国語に関連する事項以外の物事へ興味を持つ機会が平均より下回ることとなります。結果として、脳に対するストレス耐性に関しては平均より優秀、しかしバイリンガルであることや文化のエキスパートとして社会に出たとしても、一般的に認識されるような特定専門職が存在しないため「ふらふらしてしまう」、ということに繋がるのかもしれません。
私がバイリンガルのバリバリ教育を施さない場合、私の娘は前述フランス人カップルの子供より能力的に劣る可能性が非常に高いですが、運良く興味を持てる事柄を見つけられることを願って特別なバイリンガル教育はしないつもりです。長くなりましたが、サンドラさんの意見に出会って驚いたので、自分の考えを書かせて頂きました。
11:54 PM こう -
こうさん
貴重な体験談を書いていただきありがとうございます。こうさんの書かれていたこと、みなさんの参考になると思います。
確かにバイリンガル教育をする・しない、に関しては色々な見方や意見があり、何が正しいとは言えないんですよね。ただ、こうさんも書かれているように、語学どっぷりの幼少期、つまりバイリンガル教育に力を入れた環境に育つと、興味の対象が語学以外の専門分野にいかない傾向はありますね。かといってバイリンガル教育をしなかったから、といって、子供が必ずしも専門分野に興味を持ってくれるとは限らないし、大きくなってから「なんで言葉を二つ教えてくれなかったの?」と子供に聞かれる可能性もあるしで、ほんとうにむずかしいです★サンドラ★3:49 PM サンドラ・ヘフェリン -
この件に関しては人それぞれだと思います。私は日米ハーフの環境を見る機会がもっとも多いのですが、親が積極的にバイリンガル教育をすると「反抗」するケースがかなり多いと思います。
アメリカだと英語以外話す必要はほぼ無く、日本では日本語以外を話す必要も無い訳で、周りにもバイリンガルの子供は少ない。そんな中で「親の勝手な都合で」別の言語の勉強を嫌う子供がけっこう居ます。
その場合良くあるケースは親が話してる事は理解できるけど、自分では喋れない・喋らない人になってしまう場合です。子供が置かれている環境に関係なく教育を押し付けると子供によっては反抗してしまうでしょう。もちろん親の言うとおりに勉強する子供も居ますが…私の場合は自分が持ってる興味が偶然日本語の勉強に繋がった(エンジニアリング系の本を読むのに漢字が必要だったので、勝手に勉強した)ので、英語教育しか受けてなかったにも関わらず勝手に身についてしまいました。それも親の思惑ハズレだったようですが(親はアメリカ人にしたかった様です)、結局は親が自分の子供の将来をコントロールできる範囲には限界があると思います。
6:23 AM テッド -
テッドさん
コメントありがとうございます!
英語がメインの国、例えばアメリカ合衆国やオーストラリア、ニュージーランドに住んでいる場合、周りのバイリンガル率が他の国と比べて低く、また「英語が一番!」という空気もあるので、そこで子供に日本語を教えるのは親として相当大変でしょうね。
そして仮にバイリンガル教育が上手くいって子供が言葉を二つ話せるようになっても、そこには上のコラムに書いた「フラフラ」の問題がついてまわるわけで。もちろん全員ではありませんが。
テッドさんみたいに自分の興味の持っている分野が日本語を勉強することにもつながったり、親の意思とは必ずしも関係なく自分の意思で日本語も勉強しちゃうのが理想的かも(笑)★サンドラ★12:59 PM サンドラ・ヘフェリン -
ドイツ生まれドイツ育ちの日本人とフランス人の研究者の方が2人とも、ドイツ語と英語でしか自分の研究を説明できない、と言っていました。家では母国語を話すし、英語も普通に話せるけれど、学問における母国語の専門用語を使いこなせないそうです。
この例を見ると、英語のバイリンガルなら専門職につけそうだけど、それ以外の言語のバイリンガルなら難しいのかな、という気もします。
11:32 AM kakomuku -
kakomukuさん
なるほど!
専門職だとやはり英語のバイリンガルだと有利なのかもしれませんね。実は専門職にはあまり詳しくないので教えていただいてありがとうございますm(__)m★サンドラ★11:38 AM サンドラ・ヘフェリン -
はじめましてサンドラさん☆
すごく共感出来ます!
バイリンガル・マルチリンガルにとってプラス点のはずの、選択肢が多々あるって事も裏目に出がちですよね。バイリンガルを必要とする分野の仕事って凄く幅広くって、私なんか今まででも教育業からエンジニアリング関係の通訳に転職し、今はホテル業で日本語と英語を必要とするコンサルタントのお仕事をしてます。ちなみに私はフィリピン在住の、日本で育った日本人とスペイン系フィリピン人のハーフで、仕事仲間と話す時はフィリピン語です。笑
何人なのか分からない…って所も凄く分かります。
よく「あなた本当は一体どっちなの?」みたいな事聞かれますけど、その場では適当に答えている物の、はっきり言って自分でも結構分かってないのが事実です。何なんでしょうね?笑3年も前のコラムだけど、読んでて凄く面白かったのでコメントしました☆
今度日本に帰ったらサンドラさんの本探そーっと(❦ω❦)σ6:21 PM Donna -
自分はハーフでもなんでもなく日本で生まれ育った純粋日本人ですが、中学生頃から英語に興味を持ち始め、後天的に(完璧ではないですが)バイリンガルになったタイプの人間です。
24歳でこちらカナダに移住し、この4月でもう6年になります。昨年はようやく永住権も取れ、さぁこれからどうしようかと悩んでる段階です(笑)。通訳や翻訳などを仕事にするつもりは今のところ無いのですが、それでもコミュニケーションがベースとなる業種にはやはり興味があります。やっぱり言語に今までかなりの興味と時間を割いて来たからなどかもしれません。
7:22 AM マサキ -
アメリカ在住で、知り合いに日米ハーフの5歳の子がいます。彼の親もバイリンガルに育てたいらしく、母親は日本語一辺倒なんですが、どこか一方的で親子のコミュニケーションが成り立っていない気がします。子供は周りが英語のため、あくまで英語中心で、親の言うことは適当に受け流して、あまり聞いてないようです。そして彼の英語も周りの子供たちより遅れています。どこの国の言葉であれ、子供が育つには親子の対話、まともなコミュニケーションが大事だと思うのですが、何が何でもわが子をバイリンガルにしたいという日本人の親たちは、その辺を理解してないのではないでしょうか。
9:14 AM あさの -
ドイツ在住です。ドイツ人と結婚する予定で、ゆくゆくは子どもを持ちたいと考えています。
そこで気になったのが言語環境です。
私があまり上手ではないドイツ語で接した場合でも、子どもにとっては「ドイツ語オンリー」の環境となるでしょうか?そしてそのような環境は子どもにとってストレスにはならないでしょうか?
私はドイツが全くできない状態で渡独したので、子どもを育てる頃になってもドイツ語を流暢に使えるとは思えません。(冠詞を正しく使いこなす自信がないです)英語はかなり話せますが、母国語ではないので英語で子育ても限界があると感じています。
なので日本語オンリーで子育てをした方が、子どもにとっては「正しい言葉」を覚えることになると思うのですが、幼稚園に進めばドイツ語オンリーの環境になるので、二か国語での生活が子どもの負担になるのではないかと心配です。
もちろん、日本へ一時帰国した際などに少しだけ日本語を話せるようにはなって欲しいと思っていますが、流暢に使いこなせるようになって欲しいとは考えていません。
サンドラさんは、私があまり上手でないドイツ語で日独ハーフの子を育てることをどう思われますか?2:26 AM Rosalie -
うん、わかる。私、複数言語をたまたま勉強する機会があったから、日本の大学の専攻を言語学にして「やっぱりね」みたいに周りに思われたけど、語学専門家になりたいわけではなくて、アメリカの大学でジャーナリズム、日本で社会人になった後で法律の勉強もしました。今はまた語学関係の仕事してるけど、法律やメディアの経験はすごく役に立っている。時間がかかってしまったけれど語学以外の分野について知ることは重要だし新しいチャンスになるかも~と思います。
1:42 PM N